粉ミルクは栄養満点
NHK「所さん!大変ですよ」(2019年5月23日放送分)では「ドラッグストア謎のヒット商品」とのタイトルで、ドラッグストアにおける意外なヒット商品を紹介していました。
紹介されていたのは、大人にも売れているという「赤ちゃん用粉ミルク」、就活生が目の疲れや目元の印象を良くするために使い分けるという「目薬」、中国人観光客がお土産に爆買いしていく「液体絆創膏」についてのお話でした。
粉ミルクは栄養満点
その中で私が気になったのは「粉ミルク」の話。
番組では77歳の現役プロレスラーであるグレート子鹿さん(なんと力道山最後の弟子さんとのこと)が普段から赤ちゃん用の粉ミルクを愛用しているというお話を紹介していました。
赤ちゃん用の粉ミルクは栄養価が高く大人が飲んでも有効なのだそうで、愛飲している年配の方は多いのだとか。なにせ赤ちゃんが急激に成長する際に体を作る飲み物ですから、タンパク質やカルシウムの補給には役立ちそうな気がします。ただ脂質が多いので大人が飲む場合は1日200ccまでにした方が良いとのことでした。
早速、200ccの粉ミルクでどの程度の栄養バランスなのか調べてみましょう。
Amazonで一番売れ筋の赤ちゃん用の粉ミルク(2019年5月23日時点のランキング)はこちらでした。
こちらの製品を200ccの容量で作るには付属のスプーン10杯分を用いるとのこと。スプーン1杯は2.6gだそうですので上記の商品で62食分ですね。1食分の栄養は
・熱量 約130kcal
・たんぱく質 約3g
・脂質 約7g
・炭水化物 約14g
になるそうです。確かに脂質は多めですが、物凄く多いという程でもないように感じます。一方でタンパク質はもう少しあるかと思ったのですが大したことはありませんね。健康飲料として見た場合は栄養バランスよりも含有されたビタミンやミネラルの方が有用なのかもしれません。
さて、粉ミルクの年配の方への人気を受けて最近は「大人用粉ミルク」という物も販売されて地味にヒット商品になっているそうです。番組でメーカーを訪ねていた商品がこれです。
こちらの栄養価は1回分(9.5g)を100~150mlの水に溶かして飲んだ場合、
・熱量 33.5kcal
・たんぱく質 4.33g
・脂質 0.35g
・炭水化物 3.25g
どうやら赤ちゃん用よりも低脂質に調整されているようです。
参考にザバスのホエイプロテインと比較してみます。
こちらは1回分(10.5g)で
・熱量 42kcal
・たんぱく質 7.5g
・脂質 0.7g
・炭水化物 1.4g
さすがにタンパク質の量ではプロテインに軍配が上がりますが、それでも大人用粉ミルクだって栄養補給食として悪くない数字に見えます。
ですがこの大人用粉ミルクは「健康に気を使っている年配の方」をターゲットにしているというせいかお値段がちょっとお高いですね!
そこでふたたびAmazonにて大人用粉ミルクの売れ筋を調べてみたところ、こちらの商品の方が売れ筋として出てきました。
ぐっとお値段が安くなりました(苦笑)でもこの1缶で15食分だそうですから微妙なところですね。こちらの1食分の栄養バランスは以下の通りでした。
・熱量 93kcal
・たんぱく質 2.0g
・脂質 4.0g
・炭水化物 12.6g
やはりこちらもタンパク質補給の観点ではイマイチですので、ビタミン・ミネラルの補助食品として見た方が良いのかもしれません。
う~ん、このコスト感だと「赤ちゃん用」を補助食品として利用するのはちょっとアリかもしれませんが、積極的に「大人用」を選択することは無い感じかなぁ。結局トレーニング時には普通にプロテインを活用した方が良いような気がしてきました。
まあいずれにせよ普段の食事の方にちゃんと気を使って、そちらとのバランスをしっかりとった上での話ではあるんですけどね。