筋トレは裏切らない
私は趣味で自転車(ロードレーサー)も乗りますが、加齢にともないパフォーマンスが低下してきてからは、筋トレもトレーニングメニューに入れるようになりました。特にメインでやるのはスクワットで、定期的にオールアウトまで追い込みます
筋トレ時のたんぱく質補給と言えばプロテインとBCAAが定番ですが、先日お菓子のグミのニュースを見た際に、グミに使われているゼラチンやコラーゲンも有効なのではないか?、という疑問が沸いてきました。
ここでコラーゲンやゼラチンの言葉の意味を整理しておきます。
・コラーゲン・・・主に脊椎動物の皮、骨、軟骨などを構成するタンパク質、魚や手羽などを煮た後に出来る煮こごりがこれ
・ゼラチン・・・コラーゲンを加熱して抽出したもの、タンパク質が主成分
・コラーゲンペプチド・・・ゼラチンをさらに細かく酵素分解し、消化吸収をしやすくしたもの
だそうです。
ネット上の情報を調べると
なにはともあれ、まずググってみます
すると「コラーゲンペプチドの筋肉への効果」という記事を見つけました
ゼラチン生産日本一のメーカー「新田ゼラチン」の子会社「新田バイオラボ」のページです
これによると、
- 男女26人にコラーゲンペプチド1日5gを10週間連続摂取する実験で、平均実筋肉量が約4%増加した
- BCAAのうち、バリン、ロジン、ロイシンを含有している
- 筋肉を作る筋芽細胞を活性化する
等と書かれています
ただ実験は26人ということで、少々サンプルとしては少ないようにも感じます。そのまま鵜呑みにするには少々根拠が弱い印象です
またゼラチンの成分の80%はタンパク質とのことなのですが、1日5g摂取したところで、これだけではたいした効果は望めないでしょう。5gでは卵1個よりも少ないです。タンパク質摂取だけを考えるなら、やはりプロテインの優位性は揺るがないと思います
アミノ酸スコアとしては・・・
アミノ酸スコアという指標があります
要は、その食品が体に必要なアミノ酸をどれだけバランス良く含んでいるかを示す指標で、数値が100に近いほどバランス良くアミノ酸を摂取できると言うことになります。計算方法はいろいろ難しいので割愛しますが、計算に含まれるアミノ酸9種類のうち一つでも足りていないと、他のアミノ酸がたっぷりあってもアミノ酸スコアは低くなります。なんだかややこしいですね
ゼラチンやコラーゲンを見てみると、残念ながら必須アミノ酸のトリプトファンの含有量がゼロのため、アミノ酸スコアもゼロになります。駄目じゃん!
アミノ酸スコアの計算に使われる9種類のアミノ酸について、ゼラチン100g中の含有量を検索してみましたところ
- イソロイシン 1.158g
- ロイシン 2.454g
- トリプトファン 0g
- リジン 3.46g
- ヒスチジン 0.662g
- バリン 2.081g
- トレオニン 1.475g
- 含硫アミノ酸(トレオニン等) 1.475g
- 芳香族アミノ酸(フェニルアラニン等)1.737g
と言ったところでした。
どうやら弱点はやはりトリプトファンのようです
アミノバイタルプロとの比較
私がいつも愛用しているBCAA補給の定番商品、アミノバイタルプロの場合と比較してみます
アミノバイタルプロ一回分(4.5g)あたりの栄養成分は
- イソロイシン 0.43g
- ロイシン 0.54g
- トリプトファン ?g
- リジン ?g
- ヒスチジン ?g
- バリン 0.36g
- トレオニン ?g
- 含硫アミノ酸(トレオニン等) ?g
- 芳香族アミノ酸(フェニルアラニン等)?g
ぐぬぬ・・・メーカーホームページを見ても、今ひとつ情報が得られません。これは判断に困ります・・・
- 他アミノ酸 1.01g
という表記がありますので、ここに含まれているのでしょうか???
トリプトファンを別に取ろう
とはいえ、アミノバイタルは1回分4.5gで色々採れる訳ですから、これはこれで利用価値は高いわけです
上記のゼラチンの方の数値は100gあたりですし、あまり手軽と言うわけにもいかなそうです
もしゼラチンを積極的に取り入れるなら、日常的にゼラチンやコラーゲンを含む食品を採って、その上でトリプトファンの含有量が多い食品も食べて補う、といったあたりが現実的な気がします
トリプトファンの多い食材を調べてみたところ(全て100gあたり)
- 煮干し 490mg
- サバの塩焼き 350mg
- 鮭の塩焼き 310mg
- とんかつ 320mg
- 鶏もも肉 350mg
- アーモンド 210mg
- 納豆 240mg
・・・なんか普通に食事をちゃんと取っていれば大丈夫そうな気がしてきました
一方でゼラチンが多く含まれている食品というと、ゼリー、マシュマロ、グミ、魚の煮凍り、魚の皮といった所でしょうか
肉や魚でタンパク質ともども摂取し、デザートにゼリーなどを頂くというのが、お手軽で効果的なのかもしれません
ただし、デザートで糖分の取り過ぎは、体重増加等の他の問題になりかねませんので、この辺は痛し痒しですかねぇ・・・