スタートレック:ディスカバリーS5第5話「鏡像」あらすじや感想など
シーズン5 第5話(通算60話)「鏡像」”Mirrors”のあらすじ
モルとラアクは次元の狭間に通じるワームホールに入ったことが判明した。
バーナムはブックと共にシャトルで後を追い、ディスカバリーの指揮はレイナー副長に任せることにする。
次元の狭間で発見したモル達の船はワームホール通過時の衝撃で破壊されており、機能を失っていた。そして近くにはもう一つ、テラン帝国のI.S.S.エンタープライズが漂っていた。
バーナムとブックはエンタープライズへと乗り込み、船内でモルとラアクに対峙するが……
情報を整理してみる
- S5第2話の情報欄でも書きましたが、レイナー副長の種族は、DS9シーズン2第13話「最終兵器解体の陰謀」に登場したケルラン人とのこと。今回ちゃんとセリフで明言されましたね
- 漂っていたエンタープライズは後ろに”A”も”B”も”D”も付かない無印の1701でした。要するにパイク船長とカーク船長のエンタープライズです
- エンタープライズの転送室にはクルーの手記が残されていました
それによるとこのエンタープライズはテランの改革派が難民と共に正史世界へ逃亡するために使ったとのこと。鏡像サルーがその手助けをしたようです(殺された改革派の指導者というのはスポックかもしれませんね) - 次の手がかりはエンタープライズの医療室に残されていました
ここに遺物を隠した科学者はドクター・チョウといい、テラン帝国から逃れてきた士官の一人でした。彼女は宇宙艦隊で提督にまでなったとのこと - ラアクはブリーン人でした。元々は支配者階級の出自でしたが失敗で降格され、恋仲になったモルを助けるために裏切ったことで懸賞金(エリガー)をかけられ逃亡者になりました
- ブリーンは寒い惑星の種族のため、冷却スーツに身を包んでいます
- バーナムはケルランの古典「クルルの詩」を利用してワームホール内からメッセージを送り、ディスカバリーと連携して空間からの脱出に成功しました
- 脱出時にブックが発信号令の例として挙げた「Hit it」はパイク船長の号令です。バーナムがエンタープライズの船長席に座っていることに対するお遊びですね
- モルとラアクはエンタープライズに残っていたテランの戦闘ポッドを奪って逃亡してしまいました
- 今回の宇宙歴は866282.9
鏡像宇宙の件
- 鏡像宇宙のテラン帝国の歴史を簡単に解説すると
23世紀頃、覇権主義のテラン帝国は偶然手に入れた未来の惑星連邦の技術を使って宇宙域の多くを支配していました
しかし正史世界から迷い込んだカーク船長に影響を受けたスポックが革命運動を起こしたことで弱体化。その後カーデシア・クリンゴン同盟に敗北し、24世紀頃のテラン人は奴隷階級にされています - 旧作の鏡像宇宙関連エピソードは以下の通り
「宇宙大作戦」33話、「イオン嵐の恐怖」
「宇宙大作戦」64話、「異次元空間に入ったカーク船長の危機」
「ディープスペースナイン」43話、「二人のキラ」
「ディープスペースナイン」65話、「鏡の裏のシスコ」
「ディープスペースナイン」92話、「鏡あわせのジェニファー」
「ディープスペースナイン」132話、「聖者の復活」
「ディープスペースナイン」162話、「平行世界に消えたゼク」
「エンタープライズ」94話「暗黒の地球帝国・前編」
「エンタープライズ」95話「暗黒の地球帝国・後編」 - ディスカバリーではシーズン1の後半(「我の意志にあらず」~)や
シーズン3「時空よ、永遠に(前編)」・「(後編)」などでガッツリ描かれています
ここまでの遺物収集の流れ
場所(担当科学者)教訓
- リレクの墓地(ヴェレク博士)文化的背景の重要性
- トリルの聖地(ジナール)異なる生命体への敬意と尊重
- ISSエンタープライズ(ドクター・チョウ)未来は自分で切り開ける
今回の感想
サブタイトルですぐにピンと来るとおり、今回は鏡像宇宙ネタです!
とはいえ昔のエピソードみたいにあっちの世界に行く話ではありませんでした。なかなか変化球で攻めてきますなぁ。
まあぶっちゃけた話、テラン製とは言え無印エンタープライズが舞台ならSNWのセットを撮影に使えるわけですね(苦笑)
1000年も経ってる割にはエンタープライズが綺麗でちゃんと動くのはご愛敬ですが、これだけの時を経て再びエンタープライズとディスカバリーが対面するというのは嬉しいものがあります。
とはいえ今回のメインは鏡像世界でもエンタープライズでもなく、モルとラアクの馴れ初めについてでしたね。この2人の関係をバーナムとブックの関係に対比させているのが手堅い感じです。何かの切っ掛けが違えば、それぞれの立場はまったく逆になっていた可能性だってあるわけですからね。
一方でレイナー副長の言動はちょっとわざとらしさがあったかなぁ。慣れない環境で指揮をとることへのぎこちなさにも見えますけどね。あとはドクターカルバーとティリーのシーンもやや中途半端な印象でしたが、これは今後への伏線っぽい感じなのかな。
それにしても回収したエンタープライズはどうするのかしら。正史世界の無印エンタープライズはジェネシスに墜落して失われてますし、博物館送りが妥当なところだとは思いますが……? ここは是非とも32世紀技術で魔改造のうえ再登場して欲しいところですね!(その場合末尾のアルファベットは何になるんだろう)
ただ、画面に一切登場しないままデトマーとオオセクンがエンタープライズと一緒に船を去っちゃったのにはずっこけました(苦笑)
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