割といい加減だった「適正クランク長」理論
ショートクランク理論とはいいますが、冷静に考えると何に対して「ショート」なのかは驚くほど明確になっていませんね。
店頭で販売されているロード完成車の場合、大体クランク長170mmのクランクが標準で付いているのが一般的だと思います(一部メーカーで172.5mmという所もあります)
漠然とそれより短い物を「ショートクランク」と呼んでいる風潮はあると思います。
また以前一般的だった「身長の1/10が適正クランク長」という理屈から、それより短い物をショートクランクと呼ぶ場合もあるようです。
ですが前の記事でも書いたとおり、同じ身長でも股下の長さや柔軟性は人それぞれですので、適正なクランク長だって人それぞれなはずなのです。
前回計算した股下比「60%」の境目
前回の記事(こちら)にて、プロのクランク長のデータから、
ペダルが一番サドルに近いときの距離 ÷ 股下長さ =60%
の辺りに、基準がありそうだと考えました。
仮にこれを、ショートとロングのクランク長の境目と仮定してみることにします。
自分自身の寸法で考えてみると、私の身長は175cm、股下79cmですので、60%になるクランク長は158mmということになります。
- 79cm-15.8cm×2=47.4cm
- 47.4cm÷79cm=0.6(60%)
後は実践あるのみ
ここまでは純粋に計算で考えてきましたが、流石にここからは実際に試してみないと先に進めません。
そこで本当にショートと言えそうなクランクを試すことにしました。
これまで私は165、170、172.5mmの3種類のクランクを試してみたことがあります。試しといってもそれぞれ2年以上は使っていますので、ちゃんと体に馴染むところまで乗っているつもりです。
使ってみた印象をざっくりと言うなら、正直それほど劇的な違いは感じなかったなぁ、というのが正直な感想です。
もちろん短い方が回しやすいのは確かで、165mmを使っていたときはローラーで最高ケイデンスがいくつまで出せるか試したら200越えまで回せましたが、172.5mmに交換したら、どう頑張っても190台までしか回せませんでした。
ヒルクライムのタイム的にもあまり差は出ていません(とはいえ富士ヒルクライムで過去のベストタイム出したときのクランクは165mmでしたが)
先の60%理論でいえば、これまで使っていた3種類のクランクは全部「ロングクランク」ということになってしまいます。
次に試すべきは本当の「ショート」にしなければ試す意味がありませんので、158mmよりも短い物が必要です。当然シマノからはそんなクランクは販売されていません。
シマノ互換で、このサイズのクランクというと手頃な物はこれになります。
このラ・クランクには157.5mmのサイズもあるのですが、あまり158mmに近すぎても違いが分かりにくそうに思いましたので、あえて155mmをチョイスすることにしました。
サイクルベースあさひの通販の遅さに辟易した話
ここから先は完全に余談です(というか愚痴です)
今回155mmのクランクを購入するにあたり、久々にサイクルベースあさひの通販を使ってみました。
ここの通販を利用するのは2年ぶりくらいですが、相変わらず対応が遅かったですね~
私があさひの通販を一番利用していたのは15年くらい昔なのですが、その頃からシステムがぜんぜん変わっていないんですね。
15年前なら他の通販サイトがまだそんなに充実していませんでしたので大して不満も感じなかったのですが、アマゾン全盛期の今では大きく見劣りします。
実際このクランクを注文してから手元に届くまで、なんと18日もかかりました!
祝日を挟んだり、株主優待券を利用したりしたせいもあるのですが、大きく遅れた原因はこちらが問い合わせるまで先方が在庫確認メールを送ってこなかったことと、棚卸しということで5日間通販業務が停止していた点にあります(メーカーに在庫はちゃんとありました)
いやはや、今どきのシステムではありませんねぇ。
こんな調子ではアマゾンか、物によっては海外通販の方を利用しますよ……まあ無事に届きましたし、特に急いでいたわけではないですからいいですけど。
(次回は取り付け編の予定)