スタートレック:ピカードS3第7話「支配」あらすじや感想など
(文中にネタバレを多数含みます)
シーズン3 第7話(通算27話)「支配」”Dominion”のあらすじ
セブンはジェインウェイ提督と連絡を取るためトゥヴォックに通信を入れるが、既にトゥヴォックは可変種と入れ替わっていた。
孤立無援のピカード達は、逆にヴァーディクに対して罠を張ることを考える。
彼らは戦闘で大破したと見せかけたタイタンにシュライク号をおびき寄せ、首尾良くヴァーディクを捕らえることに成功した。
だがその最中、”データ”の体がローアの意識に支配され、そのローアによって艦のシステムが乗っ取られてしまい……
情報を整理してみる
- チントカ星系はDS9シーズン6第26話「決意の代償」、シーズン7第20話「変節の時」で戦場となった激戦地です
- トゥヴォックの日本語吹き替え担当はちゃんと青山穣さんでした。現在(2401年)のトゥヴォックは大佐のようですが、ローワーデッキシーズン3で登場した際(2381年?)には中佐でした(LDシーズン3第1話「自宅待機」)
- バルカンの「カルトー」はこちらです。セブンよりもハリーの方がトゥヴォックと一緒に楽しんでた印象がありますね
(画像引用元:スタートレック・ヴォイジャー本編映像より) - コリナーとはバルカン人が儀式や修行を経て感情を排除すること。儀式そのものを指すこともあります。反コリナーということことは、感情の排除に反対する一派がこの時代のバルカンにもいるということなのでしょうね
- セブンがトゥヴォックの精神融合で神経を安定させたのはVOYシーズン5第7話「遥かなるボーグの記憶」
- ティム・ラス氏はVOYのトゥヴォック役が有名ですが、他にもシリーズで多数出演しています。このうちDS9「鏡の裏のシスコ」にはちゃんとトゥヴォック役での登場ですが、他は全部違う役です
・「ジェネレーションズ」のエンタープライズBブリッジ要員(地球人)
・DS9「突然の侵入者」のクリンゴン人
・TNG「謎の潜入者」のテロリスト
・別作品ですが宇宙探査艦Orville「過去との通信」にも出演されています
ややこしいことにエンタープライズBと同時期に就航しているUSSエクセルシオにはトゥヴォック本人が勤務していたりします(VOY「伝説のミスター・カトー」) - シミターとは「ネメシス」でエンタープライズが戦った敵戦艦。つまりデータが死んだ場所です
- タイタンが流した偽の通信に登場するV.S.S.トゥプラナという船ですが、その名称からバルカンの船であることがわかります。ENTシーズン2第12話「嵐を告げる男達」でも同名の船が言及されていますが、これは名前が同じ別の船です
- ヴァーディクはドミニオン戦争中に艦隊の捕虜になっており、その際デイストローム研究所の「プロジェクト・プロテウス」という生体実験によって改造され、新種に進化したとのこと。ただし寿命は短い?(ちなみにプロテウスはギリシャ神話に登場する変身が得意な神)
- ヴァーディクの姿は自分を実験材料にした女科学者の姿を模しているとのこと
- 実験の際に投与されたセロミウム847という物質が可変種を見分ける手段になることが判明しました
- データは再びローアの意識を押さえ込み体のコントロールを取り戻しましたが、その間にタイタンはヴァーディク達に占領されてしまいました
- 前回の台詞では新しい”データ”にはラルも入れたと言っていたのですが、今回の台詞ではそこがスン博士の記憶に変わり、ラルの存在はなくなってましたね
- ジャックには他者と思考や行動を共有する能力があるようですが……?
今回の感想
この日本語サブタイトルは、う~ん……ドミニオンは直訳せず固有名詞として使ってもよかったのではないかしら? まあどちらでも意味は通じますけどね(そういえば昔、VOYの「プロメテウスの灯を求めて」では酷い訳され方がありましたなぁ)
トゥヴォックの登場は嬉しいのですが、残念ながら偽物でした。会話のシーンでヴォイジャーのテーマを流すので大丈夫かと思ってたらダメでしたよ……
本物が無事だといいのですが、こんな形で雑にトゥヴォックをシリーズから退場させるのは頼むからやめて、やめて……(「死ぬかと思いました」とか言いながら本物が出て来る展開を希望!)
一方でヴァーディクの方の事情もある程度見えてきました。これ絶対セクション31の仕業だよなぁ。
今シリーズのテーマである「家族」というキーワードが彼女の方にもかかってきましたが、家族を失って復讐に燃える彼女の説得は無理だと考え、処刑しようとするピカード達の行動はあまりスタトレ的ではないですな。
あとタイミング良くローアが暴走するのは脚本の都合すぎて、これも少々イマイチかなぁ。今回はとにかく危機的状況が続くばかりの「溜め回」といった感じなのでストレスがたまります。
ただまあ、ジョーディがデータに対する思いを口にするシーンは良かったです。ネメシスはもちろんシーズン1でデータを死なせる時にもジョーディとの関係を清算しないままだったのは少々不満でしたからね。
次回は景気よく逆転してくれることを期待しましょう。それにしてもショー艦長死ななくて良かったー。
あとはジャックの方ですが、ピカード共々、イルモディック症候群自体に疑問が出てきましたな。ここまできてその設定からひっくり返しますかー。
他人との同期とか意識共有とかは露骨にボーグ的なんですよねぇ。手を触れた時無意識に何かを移したりしてたのかしら……? でもナノプローブならさすがにスキャン出来るでしょうし、もっと何か未知の要素がありそうです。
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