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コトブキヤのABS素材の塗装による割れを検証する:実践編

プラモデルの話

前回の続きです

前回に引き続き、コトブキヤのABSパーツに対する検証です。

溶剤による反応は前回で分かりましたので、今回は実際の塗装を想定して塗料を乗せてみます。

とはいえ、何の対策もとらずに塗るとかなりリスクが高い事は分かっていますので、塗装の下地づくりに手間をかける事にします。

その1 クレオスのサーフェーサー

コトブキヤさんのホームページで紹介されている、サーフェーサーを薄く塗り重ねる手法をそのままやってみます。

使ったサーフェーサーは普通に模型店で買えるクレオスの商品です。溶剤を含んだ商品ですし、前回厚塗りしたときはパーツが割れましたので、薄吹きを徹底しなければなりません。

これを薄く3回ほど塗り重ねて下地を作りました。

その2 タミヤのナイロン・PP用プライマー

次にタミヤのプライマーを試してみます。これも模型店で比較的入手しやすいプライマーです。

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缶スプレーでお手軽に吹き付けられるので便利ですし、ABS対応とハッキリ明記されています。成分を見ると溶剤も含んでいますのでちょっと心配ではありますが、実験ですので薄吹きせずにたっぷり吹き付けてしまいました。

その3 ガイアマルチプライマー

ガイアから出ているマルチプライマーです。これも模型用プライマーとしては定番品かと思います。50mlのボトル入りですので、筆塗りするかエアブラシで吹き付けてあげる必要があります。

ただこの商品、成分を見ると「ミッチャクロン」ってハッキリ書いてありますので、最初からミッチャクロンの方を買った方が早いかもしれません。 その方がコスト的にも安く済みますし、スプレー缶ですので作業も楽です。

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今回はガイアマルチプライマーを筆塗りで塗布しました。一番右がこのプライマーを塗った物です。左はタミヤのプライマーを吹いた物、中央はランナーから切り出しただけの状態です。実物を見るとツヤに違いがあるのですが、写真だとちょっと分かりませんね。

では塗装します

今回もラッカースプレーを使いました。パーツが混ざってどれがどれだか分からなくなると困るので色は変えています。薄めに吹きつけを2回行いました。左からサーフェーサー下地、タミヤプライマー下地、ガイアプライマー下地です。

結論から言いますと割れずにちゃんと塗装できました。

手で曲げてみた感じでも、特にもろくなっているという感触はありませんので、どのやり方でも行けると思います。ただサーフェーサーは乾かしながら3回は重ねなければなりませんので、手間と時間を少なくするならスプレータイプのプライマーを吹き付けてあげるのが一番早いと思います。

さらに検証

もう1段階進んで、この上にエナメルで墨入れをしてみます。普通のプラスティック素材でも、最後に施した汚しのエナメルで割れが出るようなときがありますので、これも試しておきたかったのです。

もうベットリと付けてしまいます。拭き取りもせずに自然乾燥待ちです。当然その分浸透しやすくなるはずなのですが

大丈夫でした。

曲げても割れませんし、ポロッと崩れるような柔らかさも感じません。

まとめ

どうやら一度ちゃんと下地を作ってしまえば、塗装は普通に行って大丈夫なようです。

勿論、このやり方でやったからと言って、リスクがゼロになるわけではありません。

多分割れるときは割れると思いますが、それでもかなり確率を下げられるはずです。

また、パーツに無理な力がかかってクラックが発生していれば、やはりリスクは上がってしまいますので、組み立て時の基本的なパーツの処理はしっかり行っておく必要があると思います。

要するに、焦らず丁寧に作業を行えば、ABSパーツもちゃんと塗装できる、と言う事で問題なさそうです。

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ABS素材の塗装による割れを検証する・コトブキヤ編
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2019年6月19日プラモデルの話

Posted by raccoon81920