鉄フライパンはいいぞ
NHKあさイチ(2019年2月18日放送分)「鉄分がとれて料理もおいしく!”鉄鍋”を使いこなそう」で鉄鍋や鉄フライパンの利点や取り扱いを紹介していました。
内容的には基本的なお話が中心で、卵をこびり付かせずに焼く方法、なんてことを紹介していましたが別にそんなに難しいことではありません。ちゃんと予熱を入れてしっかり油を馴染ませてやれば、そうそう失敗することはありません。半端にくっつくのはだいたい温度が低いのです。
私も鉄のフライパンは好きで、うちには20年くらいずっと使っているフライパンと南部鉄器の鍋があります。料理をしたときにしっかり鉄分がとれるのはこういう奴ですね。普段から油を馴染ませていますのでとても使いやすいです。
焦げ付きやすさという点で言ったら鉄よりもステンレスフライパンの方が余程難しいのですが、それだってちゃんと手順を踏めば全く問題ありません。ただし鉄とはちょっと手順が違います。
一度中火でゆっくりとフライパンを加熱するのがポイントですね。強火は使わない方がいいです。
水滴を落としたら玉状になってフライパン面を転がり回るくらいまで温まったら加熱完了。油を薄く引いて火力を少し落とせば準備オーケーです。私は卵を焼くときは大体この状態で卵液を注いでいます。
私が使っているのはアイリスオーヤマの安物のステンレスフライパンですがオムレツだって綺麗に作れます。
炒め物などで具材がくっつくようなときは、ちょっと水を差してやると綺麗に剥がれます。
ステンレスフライパンは鉄製と違って洗剤をつけたスポンジでサッと洗えますし、シーズニングのような油慣らしも必要ないので手入れは楽ですね。
ただどうしても得意不得意はあるので料理によって鉄と使い分けは必要かと思います。私はチャーハンと餃子については鉄と決めています。強い火力で炒めたいときも鉄です。個人的に、鉄は大火力で炒める、ステンレスはじっくりと熱を通す、というイメージを持っています。
ただステンレスにしろ鉄にしろ、ちょっと重いのは欠点ですね。どうしても腕力が要ります。
それとやはり鉄は手入れを怠るとすぐ錆びてしまいます。ここは厄介なところです。上の写真の鉄鍋も一時期サビだらけで酷い状態だったのですが、今はちゃんと復活させて使っています。錆びてもリカバリーしやすいのは鉄のいいところです。
鉄鍋・鉄フライパンの使い始め
番組では「シーズニング」という言葉は一切使っていませんでしたが、割と知られた言葉なのではないかと思います。要するに鉄器に熱を入れて油と慣らす作業です。これを最初に行うことで鉄の表面に黒錆の層が出来、オイルにより炭化皮膜が形成される・・・という仕組みだったかな?
最初に空だきをして余分な油分や水分を飛ばしてからから一度冷まし、油を引いて加熱。煙が出るまで熱したら再び冷ましてまた油を引いて加熱。これを3回くらいやればオーケーです。後は一度くず野菜でも炒めて馴染ませておきましょう。
最近はシーズニング済みの製品も売っていますのでそういうものを買ってしまえば手間がかからず楽です。でも長く使うのであれば手入れくらいは自分でやるようにしたいものです。
また最近は鉄を窒素処理して錆びにくくしたという製品もあります。私は使ったことはありませんが、かなり錆びにくいらしいです。
錆びからの復活
ちゃんとシーズニングしておいても長期間使わずに放置していたりすると、サビが広がってしまう事があります。鍋の場合だと味噌汁のような油気が少なくて塩分が多い汁物を作ったあとに手入れをサボっていると進行が早いです。
うちの南部鉄器の鍋も一時期真っ赤になってしまって、正直捨てようかとも思ったのですが復活できました。
クレンザーつきのスチールウール「ボンスター」で擦ったら、あっさり復活しましたよ。
ボンスターは100円ショップでも大概売ってますので入手も簡単です。さびを取り終えたらしっかり水洗いして、再度シーズニングを行います。鉄鍋は厚みもあって丈夫な鉄器なので、ガンガンこすって錆び落とししても全然へっちゃらなのがいいところですね。