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プラモデルの話

雨の日にプラモ塗装を失敗しないために、考えるべき手順

投稿日:2020年7月13日 更新日:

雨の日の大敵、白くカブる「白化」現象

梅雨時で雨の日が続いています。こうも雨続きだと塗装には躊躇してしまいますね。

湿度が高いと塗膜の内部に空気中の水分が結露して白くカブる「ブラッシッグ」という現象が起きやすくなります。溶剤の蒸発が早いラッカー系塗料で頻繁に見られる現象です(水性では起きにくいですが皆無ではありません)

特にラッカーでクリアーを吹きたいような際には雨は大敵です。私も以前、無理を承知で吹いてみて見事に玉砕したことがあります。

その時の写真です。失敗のお手本かと言いたくなるくらいに白くカブってしまっていました。このときは塗料の濃度も少し濃すぎましたので、今にして思えば失敗するべくして失敗したという感じです。後でリカバリーするのにだいぶ手間がかかりました。

塗料の濃度を自分で調整できるエアブラシでも失敗はあるのですから、缶スプレーのクリアーを使う場合には尚更注意が必要ですね。

だいぶ昔の話ですが、晴れているから大丈夫だろうと思って明け方にベランダでつや消しのラッカークリアー缶を吹いたら見事に真っ白になってしまったこともあります(明け方は湿度が高くなるというのをこの時知りました)

塗装を白く「白化」させないための手順

  1. 湿度を確認する
    やはり湿度計の一つくらいは用意しておくと便利ですね。
    現状の湿度が分からなければ判断が付きません。
    100円ショップで売っている物でも目安にはなりますが、100均の物はあまり正確ではありませんので、一度ちゃんとした湿度計と見比べて誤差を確認しておくことをお勧めします。
    私の目安としては60%以下ならまず安心、60%台もまあまあOKだけど気は抜かず、70%台からは要注意(延期を検討)、75%以上なら塗装中止、くらいで考えています。私は時計に温湿度計が付いている物を使っていますが、見やすくていいですよ。
  2. 可能なら除湿をかけて湿度を落としておく
    ただしエアコンの除湿を利用するのはあまりよくないそうです。
    というのはエアコンの除湿機能は室内機の蒸発コイルに結露させることで除湿をしているからで、要するに冷房をかけているのと基本的には同じなのです。
    室温が下がる→塗装したいプラモの表面温度も下がる→冷えた物体に湿度の高い空気が触れる、というのは表面への結露の可能性を増してしまいますので、塗面の白化現象にはむしろ悪影響です。
    室内の湿度を下げたい場合は、エアコンではなく専用の除湿機を使う方がベターです。これだと室温は下がらず湿度だけを下げられます。
    とは言え塗装のための除湿用に専用機を買うというのではちょっとやり過ぎかもですね(苦笑)まあ洗濯物を乾かすのにも使えますので便利ではあるのですが…
  3. エアブラシにはダストキャッチャーを使う
    コンプレッサーから供給される空気は湿度を含んでおり、空気圧が高くなることでこの水分はホース内に溜まっていきます。ダストキャッチャーのような物でこれを受けてめて防がないと、この水分がエアと一緒に吹き出して悲惨なことになるわけです。
    私はクレオスのダストキャッチャーを使っていますが、エア圧の調整もコレで出来るので大変重宝しています。
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  4. エア圧は低く、塗料の濃度は薄め、リターダー入りの溶剤で
    白化の原因は水分の結露にあるのですから、これを防いでやれば良いわけです。
    結露する原因は物体が冷えて周囲の湿度を含んだ空気との間に温度差が生じるためです。
    つまり塗面を冷やさないようにしてやれば良いわけですが、塗料が乾く際には蒸発のために周囲から熱を奪います。急激に蒸発するほど急激に熱を奪い温度を下げますので結露もしやすくなるわけです。
    揮発が早いラッカー系で白化が起きやすいのはこのためです。
    対策としてはリターダー(揮発スピードを遅くする)を加えた溶剤を使用することで温度変化を遅くし結露を防ぐことが出来ます。
    早く乾いた方がいいだろうと勘違いしてラピッド薄め液などを使うのは全くの逆効果と言うことですね。
    私はいつもリターダー入りの溶剤を使用しています。
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  5. 食器乾燥機などで乾燥する
    私は持っていないのでこれは実践出来ないのですが、塗装したパーツをドライブースなどで乾燥させるのは大変有効だそうです。
    そりゃそうですよね、蒸発のために必要な熱を外部から供給するのですから結露はしっかり防げます。

大体この辺りのことに気を付けていれば、大きな失敗にはならないかと思います。

一応、塗料メーカーのクレオスさんも白化現象に対する対策やリカバリーなどをまとめて下さっていますので、こういった記事も一読して参考にされるとよろしいかと思います。







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