昔々・・・
2009年頃だったと思いますが、私は普通のドロップハンドルのロードに25Cタイヤを好んで付けて走っていた時期がありました。
たしかその少し前にやたらとパンクに見舞われて、とにかくパンクにはもうウンザリだから少しくらい重くてもパンクに強くて乗り心地のいいタイヤにしてやろうと思っていた時に、筧五郎さんのブログでパナレーサーのエクストリームデュロを薦めているのを見て真似したんだったと記憶しています(ググってみたら当時の筧さんのブログがまだ残っていました→こちらの2009年3月14日の記事ですね)
新品状態だと物凄くベタベタしたタイヤで、走行中に細かい石やゴミを巻き込みまくったのを覚えています。でも全然パンクはしなくて、確かこのタイヤでは結局一度もパンクは経験しなかったはずです。砂利道でもガンガン走れて使いやすいタイヤでした。重いのが欠点ではありましたけどね。
重さはカタログで260gとなっていたのですが、同じタイヤの23C版がカタログ重量230gに対し実測重量248gというレビューがありますので、おそらく25Cの方も実際には10~20g位は重かったのではないかと思います(当時計っておけばよかった・・・)
さてこのタイヤの現行商品がパナレーサーのレースDというタイヤなのですが、カタログ重量は23Cで230g、25Cで250gと記載されています(パナレーサーの公式ホームページ→こちら)
23Cは旧製品と同じ重量ですが、25Cは10g軽くなっています。レビューサイトによると25CレースDの実測重量は255g~264gだったそうですので、旧製品よりはしっかり軽くなっているようです。
軽くなったのは良いとして、そこはちょっと考えてみましょう。最新の商品は一体何が変わって軽くなったのでしょうか???
最新タイヤは何故軽い?
ここ3年くらいに発売されている25Cタイヤには、23Cと殆ど変わらない重さの物が増えてきています。
こんな記事を見つけました。ワールドサイクル様の記事です→こちら
パナレーサーの超軽量タイヤ「GILLAR(ジラー) 」について記事なのですが、なかなか興味深いです。
このジラーというタイヤ、25Cというのに重さが170gしかありません。超軽量です。さすがにこのレベルの軽量タイヤになると厚みは当然のようにペラペラなのですが、特筆するべきはサイズです。パナレーサーレースAの25Cサイズと比較して、タイヤを広げた時の幅が狭いのです。
リンク先の記事によりますと、
パナレーサー | 広げたタイヤの幅 | 内幅19mmリムに装着時のタイヤ幅(6気圧) |
GILLAR 25c | 64.5mm | 25.5mm |
RACE A EVO3 25c | 70.0mm | 27.3mm |
サイズが小さいなら軽いのも分かります。
同じ25Cでありながら何故こんなにサイズが違うのかというと、それはジラーというのはワイドリムに装着したときに25Cの幅がちゃんと出るように設計されたタイヤだからなんですって。このタイヤはナローリムに取り付けると25Cにはならなず、もっと狭い幅になってしまうのだそうです。
リムとタイヤの組み合わせをちゃんと考えないと正しい性能が発揮できないというのはこういう事なんですね。
現在はワイドリム化過渡期のまっただ中にあり新旧様々なサイズのタイヤ入り混じって売られていると思われます。つまり、25Cには古い70mm幅と新しい65mm幅の2種類の商品が混在しているのです。
ちなみに、店頭に並んでいた某社の最新タイヤの幅を計ってみたところ
23C ・・・ 約60mm
25C ・・・ 約65mm
28C ・・・ 約70mm
となりました。あまり精密に計ったわけではありませんが、この最新タイヤの28CとパナレーサーRACE Aの25cがほぼ同じ幅というのは興味深いですね。
現行のパナレーサーRACE Aは2015年発売の商品ですので、まだワイドリムを想定していない古い設計なのではないかと思います。
最新のワイドリム向け25Cタイヤというのは、実際には昔の25Cと23Cとの中間的な商品なのではないかと思うのです。
(追記)
店頭にてパナレーサーRACE Aの25cを実際に計ってみたところ、ワールドサイクル様の記事の通り70mm幅だったのですが、RACE D 25Cの方の幅は67mmしかありませんでした。個体差かと思い何本か比べてみましたが、やはりこの数字です。
モデルチェンジの際に軽くなった理由はここにあるんじゃないかと考えています。
もしかするとワイドリム向けのモデルチェンジは密かに進んでいるのかもしれませんね。