輪行は大変便利なものですが…
自転車を持って電車で移動する「輪行」、私もよく利用しています。
自転車を分解して専用の輪行袋に入れて電車で運ぶこの手段は、自走ではなかなか行けないような遠くへ移動する際には大変便利な方法です。逆に遠くまで走って行った後に電車で一気に帰ってくる、なんて使い方もよくやります。
しかし自転車のような大きな荷物は、電車で運ぶ際には他の乗客の方々に対して迷惑になりやすいのも事実です。私もいつも乗る時間や車両の位置にはかなり気を使っています。
大きな荷物(手回り品)に対するルールが変わる!
先頃、JR東海から「特大荷物置場の設置と事前予約制の導入について」という発表がありました。
(画像引用元:JR東海ホームページhttps://railway.jr-central.co.jp/oversized-baggage/index.html)
2020年にオリンピックを迎えるに当たり、車内への持ち込みが増加するであろう大きな荷物に対するルール変更の告知というわけです。
大まかにポイントをまとめると
- 対象は東海道・山陽・九州新幹線
- 荷物の3辺の合計が160cm~250cmの荷物については事前に予約が必要
(250cmを超える荷物は持ち込み不可) - 事前予約すれば手荷物料金は無料。予約せずに車内へ持ち込む場合には手荷物料金1000円がかかる!
現在のところはJR東海の新幹線についてのルール変更です。
東京からしまなみ海道などに輪行で行かれる方は多いと思いますが、そういった方々は軒並み影響を受けるわけです。
また、もしも今後JR東日本も追従してきたりすると、榛名山ヒルクライムや赤城山ヒルクライムに参加するために新幹線輪行する人達も影響を受けることになるでしょう。ここは気を付けておいた方が良いかもしれません。
具体的に何が変わる?
今回の制度の詳細はJR東海のホームページ(こちら)に紹介されています。
具体的には
- 2020年5月中旬から導入予定
- 大きな荷物用置き場として最後部座席の後ろと車内デッキの荷物コーナー(新設)が用意される
- 特定の指定席が「特大荷物置き場付き座席」として販売されるので、これを予約すると荷物置き場を使用できる(事前予約すれば手荷物料は無料)
とのことです。
これまでも最後部座席の後ろやデッキに自転車を置いたりしていましたが、今後ここに置くのは予約した人のみということになるわけです。
良いシステムのようにも思えますが…?
確実に指定の場所に荷物を置けるのであれば割と良いシステムのようにも思えますが、まだちょっと疑問な点もあります。
資料を読んだ感じでは、
- 自転車の場合最後部座席後ろのスペースに置くと、ほぼスペース全てを使ってしまうため、同じように予約した他のお客さんとの共有が難しいのでは?
- ルールを知らない他の客が荷物を置いてしまった場合の対応は?
- 資料によると車内デッキの荷物コーナーは旅行バッグ向けに設計されているため自転車には不向きでは?
といった疑問がわきました。
おそらく今回のルール変更は旅行者の大型バックに対応することが主眼に置かれていて、自転車輪行のことはあまり考えられていないと思われます。
つまり輪行にとっては、今回の措置はむしろやりにくくなる要素があるのではないかな…?
と、感じているのです。
まあこのあたりは実際に始まってみないと分からない部分でもありますので、実際の運用を待ちたいところではあります。
前輪だけ外す輪行袋は厳しい!
一応、現在の輪行ルールを確認しておきましょう。
(画像引用元:JR東海ホームページhttps://railway.jr-central.co.jp/ticket-rule/rule47.html)
現在のルールでも荷物の3辺の合計が250cmを超えると持ち込みは出来ません。またサドルやハンドルなど、車体の一部でも輪行袋からはみ出ていたらNGです。
昔流行った「タイオガコクーン」という輪行袋がありますが、あれはサドルが袋から飛び出していたため現在のルールではJR車内には持ち込めません。これから輪行袋を購入しようという方は、このタイプは避けた方がよろしいでしょう(私も持っていましたがJRのルールが変わったときに使うのをやめました)
また前輪しか外さない事で簡単に使える反面、サイズがかなり大きくなってしまい、自転車によっては250cmをオーバーしてしまう可能性がありますのでここも注意です。
現在はサドルが飛び出さないようにマイナーチェンジした物もありますが、やはりサイズは大きいですので輪行の際は気を付けた方がよいと思います。
250サイズに収まったとしても、この輪行袋だとやはり後部座席の後ろを占領することになりそうですので、不要なトラブルの素になりそうな気がします。
ちなみに私が現在使っているのは両輪を外して自転車を逆さにするタイプです。
ただこれも両輪外しているとは言え収納サイズは若干横に長めになりますので、コンパクトさを追求したい方は両輪外した上で縦にパッキングするタイプをオススメいたします。