スタートレックIV:故郷への長い道 あらすじや感想など
劇場版4作目「故郷への長い道」のあらすじ
エンタープライズの自爆でクリンゴン人を殺害したことが問題となり、連邦とクリンゴンとの和平交渉は暗礁に乗り上げていた。
また艦隊規則に照らしても、命令違反を筆頭にカーク達は多数の違反を犯しており、彼らには軍法会議への出頭が命じられる。
バルカン星で3ヶ月を過ごし、スポックは元の自分を取り戻しつつあった。
地球に戻れば逮捕される身であったが、カーク達はそれを覚悟で帰国を決める。鹵獲したクリンゴン艦を「バウンティ号」と名付けて乗り込み、バルカン星を後にする。
一方、中立地帯に出現した謎の探査機が地球に向けて航行していた。この探査機が発する強力な波動の影響で周囲の艦船はあらゆるシステムが停止してしまう。
地球に到達した探査機により地球は大きな被害を受ける。海水は蒸発を始め、地球は滅亡の危機に陥る。
スポックはこの波動を分析し、探査機の発しているのはザトウクジラの歌と同じものだと結論づける。だが地球のクジラは21世紀に絶滅していた。探査機は交信が途絶えたクジラの調査にやってきたのだ。
探査機と交信するためには生きたクジラが必要だと考えたカーク達は、20世紀にタイムワープしてクジラを連れてくることにする。
1986年のサンフランシスコにやってきたカーク達は早速行動を開始する。
カークとスポックはクジラを研究している海洋生物学者のテイラー博士と知り合いになる。研究所で飼育されているつがいのクジラは23世紀に連れて行くのに理想的だった。だがそのクジラは近日中にベーリング海に放されるという。
チャーリー達はクジラの水槽を作るため「透明アルミ」の発明者に接触して素材を集め、チェコフ達はバウンティ号の動力復旧に必要な光子を集めるため海軍施設に潜入する。
海軍からスパイ容疑を受けたチェコフが重傷を負ってしまうなどのトラブルはあったものの、無事彼を救出したカーク達はクジラ捕獲を目指して発進する。
研究所から予定よりも早く放されたクジラたちは捕鯨船に狙われていたが、強引に付いてきたテイラー博士の協力で無事保護に成功し、一行は23世紀を目指してワープを行う。
スポックの”カン”を頼りにしたタイムワープは見事成功、地球に放されたクジラによって探査機との交信も成功し、地球は危機を脱するのだった。
カーク達は軍法会議にかけられるが、大幅な情状酌量によって罪は軽くなり、カークの大佐への降格のみが言い渡される。
大佐となったカークは改めてエンタープライズAの艦長に就任し、再び宇宙へと乗り出すのだった。
補足情報や感想など
- 劇場版を続けてみたので、その勢いで4作目を久々に視聴しました
- 露骨な反捕鯨メッセージの映画ですが、特に日本を標的にしたものではなく、登場する捕鯨船はノルウェーなど別の捕鯨国の船を意識した演出になっています
- この映画が公開された1986年はスペースシャトル・チャレンジャー号爆発事故が起きた年です。冒頭に追悼メッセージが入ります
- 今回のお話が時間旅行ネタになったのは、脚本執筆の直前に「バックトゥザフューチャー」が大ヒットしたからだそうです(えー)
影響受けまくりですね - おかげで前作までの暗めだった雰囲気は影を潜め、カラッとした明るいコメディタッチの作風になりました。これはこれで良かったと思います
- サーヴィックは地球に戻らずバルカンに残りますが、スポックの子供を妊娠していたためという説があります(真偽不明)
- 地球の艦隊本部のシーンは色々と見所です。ケイシャン(ローワーデッキのドクター・タ・アナの種族)がアニメではなく実写で登場するのはここだけです
- 最後に登場するエンタープライズAは、U.S.S.ヨークタウンを改名・改装したものという設定です。さすがに甘々の艦隊といえども新造艦をカークに渡すほどの優遇はしませんでしたね(苦笑)ヨークタウンはTOSにも登場している結構なベテラン艦です。
- エンタープライズAの撮影用模型は改装型エンタープライズの模型を修整して作られているので、物としてはほぼ同一です
- 太陽でのスイングバイ加速でタイムワープするというのは、TOSシーズン1第19話「宇宙暦元年7・21」で行った手法と同じものです
- やはりなんといっても「ハロ~、コンピューター」のシーンは最高ですね!
- 病院を駆けずり回りながら、さりげなく透析患者のおばあさんを全快させてしまうマッコイがとても愉快です
- 20世紀にやってきても、女たらし技能をフル活用するカーク船長はさすがです
- とにかく20世紀の世界で活躍するカーク船長達というのが実に楽しい映画なので、ここは未見の方には是非実際に見て確かめて欲しいところだと思います
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