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スパイダーマン「ペニー・パーカー」って誰?何者?

映画

スパイダーマン・スパイダーバース

という映画が、2018年12月14日にアメリカで公開予定です。
日本での公開は2019年予定とありますが、詳細日程はまだ未定です。
(追記:日本での公開は2019年3月8日(金)との事です)

近頃、この映画の最新の予告編が公開されたのですが、ここに「ペニ・パーカー」という、いかにも日本の萌えキャラちっくなキャラクターが登場し、一部で大絶賛されています(苦笑)

彼女は何者でしょう。実は彼女もスパイダーマンの一人なのです。
その存在を説明するにはマーベルの「マルチバース」から話を始めなければなりません。


(画像引用元:Spider-Man: Into the Spider-Verse公式ページ http://www.intothespiderverse.movie/ ) 

そもそも「マーベル・マルチバース」とは

マーベルコミックにはアイアンマンやX-MEN、スパイダーマン等の有名なヒーローが数多く存在しています。そしてこれらの主人公達は、基本的に同じ世界に存在しているという設定になっており、時には協力して巨大な敵に立ち向かいます。そのようなクロスオーバー展開は、昔から根強い人気があります。

日本で言えば様々な仮面ライダーや戦隊ヒーローが協力して戦うようなものですね。

このクロスオーバーを現在映画でやってるのが「アベンジャーズ」「アイアンマン」「キャプテン・アメリカ」などを展開している「マーベルシネマティックユニバース(MCU)」というシリーズです。

ところが「マーベルシネマティックユニバース(MCU)」の世界には、「X-MEN」は存在していませんし、「X-MEN」の映画にはアイアンマン達は出てきませんよね。

これはまあ、権利問題などの大人の事情によるものなのですが、本来、マーベルの原作コミックではアベンジャーズもX-MENもスパイダーマンも協力して戦います。

つまり、コミックはアベンジャーズとX-MENが協力する世界に、MCU映画はX-MENが存在しない世界に、というように別の世界に分かれてしまいました。

スパイダーマンだけで見ても、サム・ライミ監督版映画、アメイジング・スパイダーマンの映画版、アニメ版、日本の特撮版・・・等々、と実はかなりのバリエーションがあります。

マーベルではそのように設定の異なるバリエーションを全て「平行世界」として存在するものと定義しています。全部公式に認められているのです。これがマーベルのマルチバースと呼ばれる世界設定です。

スパイダーバースとは

そのような無数にある様々な世界のスパイダーマンが、次元を超えて一堂に集い、共通の敵と戦うというコミックシリーズ「スパイダーバース」が2014年から2015年にかけて展開されました。日本語訳も発売されていますので、比較的容易に読む事が出来ます。

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このスパイダーバースという本が一応の本編なので、大筋はこれで分かります。
他にサイドエピソードを収録した「エッジ・オブ・スパイダーバース」「ワールド・オブ・スパイダーバース」の2冊が出ており、全3巻です。
全部買うとちょっとお高いのですが、読まないと全貌が見えないという、なかなか困ったシリーズなのです。

このシリーズは漫画での展開でしたので大人の事情が緩く、おかげで本当に様々なスパイダーマンが登場します。日本特撮の「東映版」が巨大ロボット「レオパルドン」ひっさげて堂々の活躍を披露しますし、コミックボンボン連載版とか、池上遼一先生の漫画版もチラッと存在を見せるという、大変カオスなコミックです。

これを映画でやろうというのが、アニメ映画「スパイダーバース」なのです。

ですが、映像となると大人の事情が複雑に絡んできます。コミックのように何でもかんでも登場させる事が出来ません。

現在、このアニメ映画版「スパイダーバース」への登場が判明しているのは

  • スパイダーマン(マイルズ・モラレス)※今回の主人公、アース1610→TRN700
  • スパイダーマン(ピーター・パーカ-(本家?))アース616→TRN701
  • スパイダー・グウェン(グウェン・ステイシー)アース65 →TRN702
  • スパイダーマン・ノワール(ピーター・パーカ-)アース90214→TRN703
  • SP//drペニ・パーカー)アース14512→TRN704
  • スパイダーハム(ピーター・ポーカー)アース8311→TRN705

の6人のスパイダーマンです
(後ろの数字はコミックにおける出身世界の番号ですが、現時点(2018.10.6)ではまだオフィシャルな設定が公表されていないため、映画版は別のアース出身になる可能性があります。数字の意味は下の方で解説します)

追記: 米国での公開後(2018.12.14)、映画版ペニー・パーカーの出身世界がアースTRN704と分類されました。Temporary Reality Numbers つまり正式な番号が決まっていない世界の仮ナンバーというわけです。コミック版とは別の存在だということですね。同様に他のメンバーもTRNが割り当てられました。※TRNリストはこちら

追記:一部で映画版ペニー・パーカーの出身世界がアース3145だという説が流れていますが、3145は既に別の世界が設定されております。こちらはベンおじさんことBenjamin Parkerがスパイダーマンになった世界で、コミック版スパイダーバースのラストでインヘリターズを閉じ込めた世界でもあります。コミック版を読んでいれば間違えようが無いのですが、一時はWikipediaにまで3145が劇場版ペニー・パーカーの出身世界と記載されていました。御注意を)

で、ペニ・パーカーとは、どんなスパイダーマンなのか

彼女はスパイダーバースのコミックで初めて登場したスパイダーマンです。
登場するお話は、日本語版では「エッジ・オブ・スパイダーバース」に収録されています。

かなりマイナーなキャラクターなので、突然の映画版への登場は、正直言って驚きです。

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他のスパイダーマンと違い、スパイダーマンの力を持ったパワードスーツに乗り込んで戦います。このパワードスーツには彼女しか適合できないという設定です(日本のロボットアニメっぽいですね!)

このパワードスーツ「SP//dr」がスパイダーマンカラーなのですが、デザインはどう見ても「エヴァンゲリオン」の影響が強いですね。また全編に日本アニメ・漫画のパロディ要素が盛り込まれており、かなり異質なスパイダーマンと言えるでしょう。
一緒に戦うのが「デアデビル」というのはちょっとした見所です。

さて、このコミック版でのペニー・パーカーは、あまり萌えキャラ的な外見ではなかったのですが、今回の映画化に際しキャラクターデザインが一新、「SP//dr」もエヴァンゲリオンぽさが無くなりました。全然別物です。

日本人アニメファン好みのツボをわきまえたキャラクターデザインに変わり、おかげで現在人気が急上昇中。予告を見ると、声の感じも実にカワイクて実にGOODなのです。この声を当てているのは女優のキミコ・エリザベス・グレンさん。母親は日本人だそうです。
個人的には日本語吹き替え版の声を誰が担当するのかもちょっと楽しみにしています。

(追記:日本語版の吹き替え担当は高橋 李依(たかはし りえ)さんと発表がありました。このすばめぐみんとか、からかい上手の高木さんですね)

様々なマルチバース

マーベルの平行世界は全て番号が付けられており、アースXXXXという表記をしています。設定が異なる平行世界の数だけ存在し、現在進行形で増え続けているため大変数が多いのです。設定やデザインが異なる作品が作られるたびに増えてしまいますからね。

その中から代表的なものをいくつかご紹介します(全部はどうあがいても無理・・・)

  • アース616(マーベルの正史世界)
  • アース199999(映画MCUシリーズの世界)
  • アース10005(映画X-MENシリーズの世界)
  • アース1610(今回の映画の舞台?、アルティメットシリーズの世界)
  • アース96283(サム・ライミ監督の「スパイダーマン」シリーズの世界)
  • アース120703(映画「アメイジング・スパイダーマン」シリーズの世界)
  • アース295(エイジ・オブ・アポカリプスの世界 ※映画とは異なります)
  • アース7041(コミックボンボン版の世界)
  • アース70019(池上遼一先生の漫画版の世界)
  • アース9602(DCコミックスとクロスオーバーした世界)
  • アース51778(東映版スパイダーマンの世界)
  • アース30847(格闘ゲーム「マーベルVSカプコン」の世界)
  • アース79203(スーパー戦隊「バトルフィーバーJ」の世界)
  • アース14123(ベイマックス(Big Hero 6 )の世界)
  • アースTRN565(グウェン・プールの出身世界。TRNですので未確定です)
  • アースTRN688(映画「ヴェノム」の世界、こちらも未確定です)

なんと日本のスーパー戦隊シリーズもマーベルアースの一部なのです。ちなみに「電子戦隊デンジマン」のヘドリアン女王の元ネタがマイティ・ソーの姉「ヘラ」だったりもします。
ただマーベルが関わったのは「バトルフィーバーJ」「電子戦隊デンジマン」「太陽戦隊サンバルカン」の3作までなので、それ以後のシリーズまでこのアースに含めるのかは意見の分かれるところではあります(オフィシャルには明言されておりません)

ちなみに、我々の住む現実の世界は、アース1218と設定されているそうです。
アースによって存在するキャラ、しないキャラが色々居るわけですが、たぶんスタン・リーだけはどの世界にも必ずいると思いますよ。
(追記:などと書いておりましたが、スタン・リー氏は2018年11月12日に他界されました。ご冥福をお祈り申し上げます)

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2021年5月27日映画

Posted by raccoon81920