スタートレック:ローワー・デッキ S2第5話「ドゥープラーの困惑」 あらすじや感想や元ネタ解説など
(以下、ストーリーのネタばれを含みます)
シーズン2第5話(通算15話)「ドゥープラーの困惑」”An Embarrassment Of Dooplers”のあらすじ
セリトスは貿易交渉のためドゥープラー人の代表を第25宇宙基地へと送っていた。
しかし艦長は基地で行われるパーティの方に興奮していた。本来クラスの低い艦長は参加すら出来ないのだが、艦長は参加する気満々だった。
パーティーにはセリトスのクルーレベルではやはり参加できないのだが、ボイムラーはタイタンに勤務している ”ウイリアム”・ボイムラーに化けてマリナーと共にパーティに潜り込むことにする。
とはいえパーティーの場所は秘密のため分からない。マリナーは昔の知り合いマルヴィスから情報をもらう代わりに荷物の運搬を引き受けることに。
だがマリナーに恨みがあったマルヴィスは荷物の中にクリンゴン・ディスラプターを潜ませていた。これが摘発されればタダではすまない。おかげでマリナー達は基地の保安部とカーチェイスを繰り広げる羽目になってしまう。
なんとか切り抜けてパーティー会場にたどり着くが、マリナーは入場を断られ、さらに2人はボイムラーの転属の件で喧嘩になってしまう。
入場できたボイムラーは最初こそパーティーに興奮したが、知り合いのいない会場に寂しさを覚え、結局プロムナードの古びたバーでマリナーと飲むことに。2人は本音を話して仲直りする。
一方、艦長の不用意な言葉でドゥープラー人は分裂を初めてしまい艦内は大混乱。
窮地に追い込まれたラザフォードとテンディは、プラモデルのワープコアを排出して切り抜ける。
ドゥープラー人は怒ると元に戻ることが分かり、セリトスのクルー達は総出でドゥープラー人を怒らせてなんとか事態は収拾される。
急いでパーティーへ向かう艦長達だったが、やはり彼らもパーティーへの入場を断られ、結局みんなで古いバーに集まることになった。
そのバーは昔カークとスポックもパーティーから追い出されて飲み明かした伝統のあるバーだった。
マリナーはカークとスポックのサインの横に、マリナーとボイムラーの名前も書き足しておくのだった。
情報を整理してみる
- ドゥープラー人は感情的に傷つくと分裂してしまうとのこと
- マリナーは第25宇宙基地に住んでいたことがあるそうです
- ここにもクワークの店「クワークス」が出店してました
- 食堂のシーンでまたクジンティが登場してました
- パーティはルナ級以上のクルーでないと参加できないそうです。セリトスはカリフォルニア級なのでアウトとのこと(U.S.S.タイタンはルナ級)
- DS9のプラモデルはエズリとジャッジアのフィギュア付き!いいな~。しかしプラモのメーカー名がクワークになってるんですが……
- 今回の宇宙歴は58053.9でした
今回の元ネタ解説
※小ネタは多すぎて全部は把握できていません。何か思い出したらまた追記します。
- 第25宇宙基地はTASシーズン2第14話「過去から来た新兵器」でスポック達が向かっていた基地です。つまり宇宙大作戦の時代からあるような古い基地なんですね
- セティ・アルファ5号星は宇宙の帝王カーンが追放された惑星です。マルヴィスが置いてけぼりにされたというのはその隣の4号星
- マリナー達が序盤で入店した雑貨店には3次元チェスとか色々と置いてありましたね
- プロムナードにはゴーン人など様々な種族がいましたが、ルリアン人(モーンの種族)がいたのは笑った。DS9以外のシリーズでは滅多に出てきません(というか初では)
- 床屋が全員ボリアン人なのはエンタープライズDの理容師がボリアン人のモットなのが元ネタ
- ダボテーブルはDS9でお馴染みです
- マリナーの車が跳ねそうになった車椅子は、例によってパイク船長の車椅子
- 鳥類園で登場した鳥形種族は、TASシーズン1第16話「惑星マッドの冒険」に登場した惑星スカーのチャー皇太子と同じ種族
- 鳥類園でマリナーに引かれそうになった庭師は、アカデミー庭師のブースビー(別名カール・ゴッチ)のパロディ
- シェルビー艦長ってTNG「浮遊機械都市ボーグ・前後編」に登場したシェルビー少佐ですね! 艦長って事は大佐になってるのか。特徴的なもみあげがよく再現されてます(小説シリーズで活躍しているらしいのですが、そちらは未読のためよく知りません)
- シェルビー艦長の副長のデザインは、ディスカバリーのサルーの種族ケルピアン人の初期デザイン案が元になっているそうです
- ワープコア排出はスタートレックでは定番中の定番である危機脱出法
- プルーンジュースはウォーフの好物、今回のこれはソーダ割りかしら
- ボイムラーとマリナーが飲んでいたバーの後ろに飾ってあった大きな写真はDS9シーズン3第22話「夢の古代船」に登場した光子帆船。他にも色々な写真がありました(割とTASネタが多いです。レス中尉やアレックス中尉の写真もありました)
- バーには他にも「ファーストコンタクト」のフェニックス号や、TOSシーズン2第6話「宇宙の巨大怪獣」に登場した「惑星の殺し屋」の模型が飾ってありました。永遠の管理者っぽいゲートもありましたね。
- オコーナはTNGシーズン2第4話「無法者オコーナ」に登場。艦隊のパーティーに出れるような立場になっているとは
- 最後の方で艦長達が食べていた串焼きは、DS9シーズン6第25話「待っている女」の冒頭でキラが食べたいと言っていた、クリンゴン料理のクラダ・レッグだと思われます。焼いていたのはゴーン人ですが
【以下追記】
- 途中で出てきた魚型種族はTNGシーズン2第19話「魅せられて」に登場したアンティード人
- 車で飛び込んだ紳士用品店で布地の切り売りをしていた棚はTNGシーズン1第1話「未知への飛翔」で登場したファーポイント基地の洋服店のパロディ(分かるかそんなもん!)
- パーティ会場で入場チェックをしていた昆虫型種族は、TASシーズン1第16話「惑星マッドの冒険」で登場した惑星グリーンのエム氏と同じ種族
今回の感想
セリトスのプラモデル欲しい~(苦笑)しかもかなり精密だなこのプラモデル。フェイザーやワープコアまで内臓はやり過ぎだけど。
でも2人で仲良くするためにわざと未完成にするとか、ラザフォードとテンディ仲良すぎでしょ!リア充爆発しろ!(苦笑)いや爆発はしたか……
ドゥープラー人の分裂は要するにトリブル騒動のパロディなんですね。簡単に元に戻せるのはよかったですけど。
今回は基地のプロムナードにかなりネタが仕込まれていたようですが、例によって細かいところまで把握するのはかなり困難ですね。
目立ったところでは理髪店の理容師が全員ボリア人だったのは笑えたんですが、これはネタが分かりにくい(苦笑)
かねてからボイムラーの転属の件にわだかまりを持ち続けていたマリナーが、やっとボイムラーと仲直りをする回でした。
最後に2人のサインを残しておくところは、何気にいい話という感じで終わるので大変和みます。こういう終わり方も良いものです。
それとパーティーに入れてもらえないシーンでのフリーマン艦長の演説も何気に良いシーンでした。汚れ仕事をやってくれる人達をないがしろにしてはいけません。宇宙艦隊はこういうところダメだよね。
「ローワーデッキ」の目次はこちら