スタートレック:ディスカバリーS5第10話「命と人生」あらすじや感想など
シーズン5 第10話(通算65話)最終回「命と人生」”Life, Itself”のあらすじ
ポータルを抜けたバーナムは巨大な研究所のような施設で目を覚ました。
先にポータルに入っていたブリーン兵に襲われる等のトラブルはあったものの、モルと協力関係を結び施設の奥へと進むことにする。
一方、ディスカバリーはポータルを確保するためドレッドノート艦と対決し、その隙にブックはドクターカルバーと共にシャトルでポータルへと向かう。
同じ頃、ブリーン艦隊を食い止めるためサルー大使はナーン中佐とともに非武装のシャトルでタハル団長との交渉に向かっていた。
ブリーン艦隊がディスカバリーの場所へ到着するまであと60分しかない……
だがラアクを生き返らせることに固執するモルが間違った手順で装置を起動してしまったため、現実空間ではポータルがブラックホールを吸収し始め、大きな重力変動が発生してしまった。
ブックのシャトルはポータルがブラックホールへ落ちるのを防ぐために奮戦し、劣勢のディスカバリーは胞子ドライブを使った逆転の一手に出る……
そして正しい手順を導き出して装置を動かしたバーナムの前に、ついに創始者が姿を現し……
情報を整理してみる
- 装置を正しく起動したバーナムは時間の流れの異なる異空間へと意識を飛ばされ、そこで創始者の意識と出合いました
- 創始者の種族は何億年も前に滅んでいますが、意識だけは別の次元に存在し、技術の使い方を教えるためにバーナムを待っていました
- 技術そのものは創始者たちが作ったのではなく、彼らもまたこの施設を発見して命を銀河に蒔くために利用したとのこと。施設自体は高次元の生命体が創始者の時代よりもさらに昔に創造していたようです
- 創始者の技術で死者を生き返らせたとしても生前の記憶は共有出来ず、別の存在になってしまうとのこと
- 創始者の時代には知的生命体は彼らしか居なかったため、多様性と変化のある世界をもたらすために技術を使いました
- ディスカバリーは胞子ドライブを使って、ドレッドノート艦とタハル団長が送り込んできた偵察艦を銀河バリアへと弾き飛ばしました
- 創始者の技術は個人や組織が扱うにはあまりにも危険だと考えたバーナムは、ポータルをブラックホールに落として事象の地平線に封印することにしました
- ドクターコヴィッチの正体は時間エージェントのダニエルスでした。ダニエルスは31世紀の人間ですが、32世紀にも来ているんですね(彼はENTで活躍したキャラクターです)
- コヴィッチ博士はモルを時間エージェントにスカウトする(?)ようです
- コヴィッチ博士のオフィスにあったのはシャトーピカードのワイン、ラフォージのバイザー、シスコの野球ボール(?)
- ブックは「クイジャンの世界の根」を、以前モリーを連れていった保護地に植えて育てることにしました(モリーとはシーズン3第1話「希望を信じる者(前編)」で保護したトランスワームです)
- 時は流れ……
バーナムは提督となり、ブックとの間の息子は艦隊で艦長になりました
ディスカバリーは再び改装されて無印状態へと戻され、銀河の果てに無人で放置されることになりました。この任務の詳細はレッド指令のため不明です - クラフトというのはショートトレックのシーズン1第2話「宇宙の恋人」に登場する人物です(1000年くらい後の出来事になるはずです)
今回の感想
メニュー見たら「1時間26分」って書いてあって吹きました。2時間スペシャルのボリュームですね。
戦う必要は無いと言っておきながら、自分から足払いかけて喧嘩仕掛けるバーナムには呆れました(苦笑)これアクションシーンやりたかっただけじゃねー
「多数の間に一つを作れ」はテーマ的な意味を持たせた謎かけかと思っていたのですが、これが単純なパズルゲームのヒントだったのにはズッコケましたよー。ここまで来てこんな小学生向け幾何学パズルみたいな物に銀河の命運がかかるとは……
結局創始者の技術は入手せずに封印してしまうというのは、まあ何というか最もありがちな落とし所になりましたなぁ。でも気持ちは分かるんだけど、800年前の科学者達の思いも創始者達の思いも全部流してしまうことになるので、それはそれで腑に落ちないものが残ります。
ただまあブラックホールの底に落としたところで、この技術を作った高次元生命体にとっては些細な出来事でしかないでしょうけどね(例えば「Q」だったら指パッチンであっさりポータルを戻すことも可能でしょう。高次生命体というのはそういうものです)
最後急激にモルが穏やかになったのは違和感あったなぁ。憑き物が落ちたとでも言いましょうか。ラアクを取り戻せないとなったら、もっと荒れそうなキャラだと思うんだけどなぁ。
ラアクも生き返らせないなら、安易に死なせずにもう少し違った扱いがあったんじゃないかと。
コヴィッチ博士の正体がダニエルスというのは、なんともはや、意表を突かれすぎて驚きよりも唖然としましたわ(苦笑)
あの人過去だけじゃなく未来でも暗躍してるわけかい。ショートトレックにも繋げるとか、ここからさらに1000年後の未来にも関与してるのね。わざわざ「-A」の文字消してまで無理矢理繋げんでも……
エンタープライズは助けに来ませんでしたが、さすがに最後の最後には初期メンバー達も登場したので一安心。オオセクンもデトマーもブライスも出番があって良かったー。でも1シーンだけかー、もうちょっと活躍をですね……
年老いたバーナムやブックを描いて、世代交代や未来への希望、仲間や家族との絆を感じさせるのは定番中の定番な終わり方でした。でもこのエピローグちょっと長いな!
元々ディスカバリーはセリフでテーマを語りすぎる傾向が強いと思うのですが、バーナムがおばあちゃんになっちゃったことで年寄りの説教っぽさまで加わっちゃった気がします(苦笑)
しかしライカーといいバーナムといい年取ると山奥で生活したがるのは何ででしょうなー(ライカーはその後ぶっちゃけてたけど)
ともあれ、これでディスカバリーも終了です。
「宇宙大作戦」よりも過去から始まり、鏡像宇宙に行ったり未来に飛んだりと二転三転して目まぐるしい展開のシリーズで、正直見るのにエネルギーを必要としましたが、まとまるべきところにまとまったなぁという感じがします。
ただシーズン進むにしたがって初期キャラクターが徐々に居なくなっていくのは寂しかったなぁ。特にジョージャウさんがねぇ。彼女の存在は本当に大きかったから。
次に予定されている新シリーズ「スターフリート・アカデミー」は舞台が32世紀とのことなのでティリーはおそらく続投でしょうし、その他のキャラクターもゲスト出演は十分ありそうですね。
次こそは「ディスカバリー」ではあまり描いてくれなかった宇宙の他の勢力の状況なんかももっとしっかり描いて、この時代ならではの展開にして欲しいですなー。ベイジョーワームホールとかこの時代にはどうなってるんだよぉ。
そして何度も何度も言ってますが、次こそはクリンゴン人の登場をぜひとも……(苦笑)
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