対応できるシフトレバーがない場合のやり方
※こちらの記事は2019年時点の情報が元になっており、それ以降の新商品などの情報は含んでおりません
シフトレバー選択の最後の手段(全コンポ共通)
今回がシフトレバー編一応の最終回です(将来新しいコンポが発売されたらまた書くと思いますが)
【追記】格安シフトレバーについての記事を別途追加しましたので、とにかく安く済ませたいという場合はそちらをご覧下さい。下記で紹介している手法は少々コストがかかります。ただ用語などの説明もしておりますので、一読しておいて頂けると格安のパーツを使う場合も理解が早いと思います。
Wレバーを使います
ロードバイクをフラットハンドルに変更する際、使っているディレイラーに対応できるフラットバー用シフトレバーが入手できれば何の問題もありませんが、古い規格の製品については部品の販売が終了していて入手困難と言うことが往々にしてあります。
現在では旧型9速のフロント駆動系がこの状態です。おそらく旧型10速も遅かれ早かれそうなると思います。
そういったときにディレイラーまでまとめて交換するという手間をかけず、出来るだけ簡単にシフトレバー側の部品だけで対応させるための手法です。
これを使います。
上の写真は左側(フロント用)だけレバーも付けた状態で撮ってあります。この部品はWレバーをハンドルに取り付けるための台座です。
Wレバーというのデュアルコントロールレバー登場以前の変速レバーで、大抵はフレームに台座があって、そこに取り付けていました。10年くらい前まではこの台座が付いたロードフレームも普通に見かけたのですが、最近はすっかり見かけなくなってしまいましたね。
ツーリング車だとまだ現役のようで、パナソニックPOSのページでツーリング用フレーム見てみたらまだちゃんと台座が付いてました。大きな利点はシンプルな構造なので故障しにくく、メンテナンスもやりやすいことです。旅行先で故障しても応急処置がやりやすいというのはツーリング車には大事な要素ですからね。
これをハンドルに付けて、フリクションで使ってあげればどんなディレイラーにも対応できます。
ここで言うフリクションとは何でしょうか。
これまで紹介してきた普通のシフトレバーやSTIの場合はインデックスといいます。
10速用インデックスレバーなら、10段階でカチッカチッとレバーが動き、変速に必要な分だけ正確に動かすことが出来ます。9速なら9段階、8速なら8段階、このような動きをするWレバー製品もシマノからちゃんと販売されています。
ここで2/3(フリクション)と書かれているのにお気づきでしょうか。
上記のWレバーは右レバー(リア用)は9速ないし10速のインデックスになっていますが、左(フロント用)はフリクションで、ダブル/トリプル両対応となっています。
フリクションレバーはカチッという動きはしません。一言で言えば無段階レバーです。変速のちょうど良い位置まで、自分で調整して動かしてあげるしかありません。ものすごくアナログなのです(昔はみんなこれだったんですよ)
レース中に一瞬で適切な位置に調整したいようなときには不向きですが、のんびりツーリングやロングライド、長距離旅行の場合には、メンテナンス性の良さもあってこの方が好まれることも多いのです。
シマノのWレバーはフロント側がフリクション、リア側がインデックスですが、他メーカー製品には、前後とも完全にフリクション操作できるレバーもあります。
こういう物を使えば、9速だろうが10速だろうがお構いなしに使えるわけです。確かにちょっと不便かもしれませんが、レースをするわけでもないのであれば、あえてこういうアナログな物を使うというのも悪くない気がします。
なにより、自分で調整しながら操作しているんだぞ、と言う感覚が私は結構好きだったりもします。