スタートレックV:新たなる未知へ あらすじや感想など
劇場版5作目「新たなる未知へ」のあらすじ
中立地帯の惑星ニムバス3号星に、一人のバルカン人の姿があった。砂漠しかないこの惑星で、彼は一つの計画を練っていた。
彼は仲間と共にこの星に滞在しているクリンゴン、ロミュラン、連邦の領事を人質に取ってしまう。
その頃カークはマッコイやスポックと共に地球のヨセミテ国立公園で休暇を楽しんでいた。しかしこの緊急事態のため急遽呼び戻される。
整備不良のエンタープライズは無理を承知でニムバス3号星へと向かうが、犯人の犯行声明を見てスポックは驚く。首謀者は彼の異母兄弟サイボックだったのだ。
上陸班を率いてシャトルで人質救出に乗り込んだカークだったが、人質の領事達は寝返っておりカーク達は捕まってしまう。
エンタープライズはサイボックの一味に占拠されてしまい、船は彼の指示で進路を変える。
サイボックの目的地は「神」がいるという伝説の惑星シャ・カ・リーだった。そこは天国ともエデンとも呼ばれる、あらゆる文明にとっての根源の場所なのだ。
エンタープライズのクルー達はサイボックの洗脳によって彼の仲間にされてしまうが、カーク、スポック、マッコイには通じなかった。
通行不可能と思われていたグレートバリアを通り抜けたエンタープライズは、惑星シャカリーへと到達する。
伝説の惑星にやってきたことでカークも探求心が沸き立ち、自らの意思で上陸班を指揮することにする。
だがその惑星で待っていた「神」を名乗る精神生命体は、太古の昔にこの惑星に幽閉された邪悪な存在だった。その生命体はエンタープライズを奪って惑星から逃げようと考えていた。
その正体を知ったサイボックは自らの過ちに気付き、自分を犠牲にしてカーク達を逃がす。
だが惑星から脱出しようとする直前、カークを殺して名を上げようというクリンゴン人クラー艦長の率いるバードオブ・プレイから攻撃を受けて、エンタープライズは窮地に陥ってしまう。
しかしクリンゴン人領事の協力でクラー艦長の説得に成功したスポックは、精神生命体を撃退しカークの救出に成功する。
そして帰還するエンタープライズの船内には、連邦、クリンゴン、ロミュラン3陣営の人間が、親しく歓談する姿があるのだった。
補足情報や感想など
- 劇場版シリーズの中で最も評価が低いのがこの5作目です
- 「新スタートレック」の第2シーズンが放送されている時期に公開されています
- テーマ曲が映画一作目のもの(つまりTNGのメインテーマ)に戻りました。平たく言うと使い回しです
- 監督はカーク船長役のウイリアム・シャトナー氏が務めています
- 1989年のゴールデンラズベリー賞で最低作品賞・最低監督賞・最低主演男優賞の3冠に輝きました(えー)
- 制作費削減のため割を食ったという特撮の質の低さが目立ちますね
- 見れば分かりますがシーンの一つ一つが冗長で、確かにこれではウケないだろうなぁと思います。ストーリーにも大した盛り上がりがないですし、粗も多いです
- 本当はこの作品で「TOS(宇宙大作戦)」には幕を下ろす予定だったそうですが、あまりにダメだったため、6作目が作られることになりました。幸いなことに次の6作目はスタートレックらしい最終回となり、その後のシリーズにも大きな影響を残すことになります
- 4作目のラストでドーンと登場したエンタープライズAですが、改修作業が終わっていないため例によってポンコツ状態です(苦笑)
- 上陸班にウフーラが加わるというのは珍しいですね。いわゆる「扇ダンス」(ローワーデッキでの表現)で気を引くシーンが笑えます
- スポックに兄弟がいるなんて話は初めて聞いたとカークが驚きますが、見ているこっちもビックリです。実は他に姉もいるんですよねぇ(後付け設定で)
- スタートレックの銀河には外周には銀河バリア、中心部にはグレートバリアと呼ばれる障壁があって、宇宙船は通過することが出来ないという設定になっています。まあ時々通りますけどね
- 宇宙大作戦シリーズ中でこの映画に登場するサレクだけは演じているのがマーク・レナード氏ではありません
- カークが兄弟を亡くしたという話が珍しく出てきます。TOS「デネバ星の怪奇生物」にて死亡したお兄さんのことですね
- 最後にクリンゴンと仲良くなるのが唐突で、少々わざとらしかったですね
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