マドックスの脚部構造は最大の難関です
1/12マドックス01を作る(その2)
だいぶ間が空いてしまいましたが、前回の続きです。
内部に可動フィギュアを乗せられる形でマドックスを立体化しようとした場合、最大の問題になるのは脚部の構造です。これはもう間違いありません。
設定画を見ると搭乗者の太ももの外側にシリンダーが見受けられ、これが脚部の可動軸になっています。パワードスーツという構造を考えれば、内部に搭乗する人間に機体重量を負担させるということはあり得ませんので、このシリンダー部で上半身の重量全てを負担しているということになります。
つまりこのわずかな軸で上半身と両腕とウイングと巨大なパックパックの重量をすべて支えなければならないわけですよ!
これはかなり難易度高いですよぉ。
過去に発売された立体物は、私の知る限りどの商品もこの構造を正しく再現していませんでした。
いにしえの1/12ソフビマドックスの場合、この部分のパーツ形状自体は設定にかなり近い形で再現していたものの、機体重量については中の固定フィギュア側に大きく頼った構造になっていました。
モデロイドマドックスの方はといえば、搭乗者の関節がそのままマドックスの関節も兼ねる設計です(この点は正直ガッカリでしたよ……)
そこで私はまず大まかな脚部構造を検討するところから始めました。
まずアニメの設定資料にある3面図をメガミデバイスに合わせたサイズで印刷し、これを参考に位置決めをしながら、30MMのパーツやランナーを使って簡易的な構造を試作していくことにしたのです。
そして最初に試作したのがこれ。
とりあえず外側のフレームだけで自立するという構造について、なんとなくイメージが見えてきました。でもそれだけではいけません。このフレームでかなりの重量を支えなければならないのです。
可動と強度を優先し、設定のデザインにこだわらず大幅にアレンジを加えていきます。この辺はもう割り切ります。
そして行き着いたのがこちら。
斜めに角度を付けた軸を設けることで、重量に対する耐性を上げています。試しに重い物を乗せてみましたが、割としっかり自立を保っています。
このくらいの重量を支えられるのであれば、この後作っていく上半身も十分支えられるでしょう。とはいえその上半身と、特に巨大なバックパックについてはなるべく軽く作ってやる必要はあります。
となればあまり重量のある素材や構造は使わずに、中空構造で作っていくのがベターです。どのみち内部にメガミデバイスを乗せるのが目標ですから中空構造にしていくしかないんですけどね。
というわけで、ここから各パーツの作成へと移っていくわけですが、3Dプリンタのような便利な物は持っていませんし、今から勉強して導入しようとするよりも、私のようなオッサンはもう昔ながらの方法で作ってった方が結局は早いだろうと思うので、地道に手作業で進めていくことにします(苦笑)
別に量産してガレージキット化するわけでもありませんしね。
でもある程度は今時のデジタル手法も取り入れていった方が楽なので、使えるものは使います。
次回はその辺のお話を……(つづく)
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