自作塗装ブースの作り方(その2)排気口は防水(雨水対策)と防虫に注意
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衣装ケースと換気扇の組み付け
まずは前回用意した衣装ケースと換気扇の組付けです。
衣装ケースの底面に換気扇のサイズに合わせた穴を開けて換気扇を取り付けます。うちの塗装ブースの場合は換気扇を差し込んだ上で、ボルトで固定しています。
まあこのあたりの工作は、わざわざ自分で塗装ブースを作ろうという方にとっては大して難しい作業では無いでしょう。
ダクトの購入と接続
ダクトの材料はホームセンターの換気扇コーナーへ行けば色々と売っています。アルミフレキというダクト材料を使うのが一般的です。サイズは数種類ありますので、使用する換気扇の口径に合った物を購入します。
このアルミフレキダクトは縮めた状態で販売されています。3mと記載されている製品だと販売時の長さはだいたい1m程度です。引っ張れば伸びますので丁度良い長さに伸ばして使ってあげます。
ダクトの接続にはアルミテープを用います。換気扇に差し込んでアルミテープをぐるりと巻いて止めてあげればOKですので特に難しくはありません。長すぎて切りたい場合は金属用ハサミなどで切断します。薄いアルミですので苦も無く切ることが出来ます。
排気口をどうするか
ダクトの配管で一番問題なのは外への排気でしょう。
市販のプラモデル用塗装ブース向けに、窓の隙間を利用する排気部品が売られています。
クレオスはダクト径68mm、エアテックスはダクト径100mm対応です。
ダクトをこういった部品に接続し必要なときだけ窓を少し開けて排気するというのは十分アリだと思います。
もし外壁にガッツリ穴を開けることが可能なら、下のような排気口を外壁に付けてしまう方法もあります。というか換気扇を設けるなら本来はこのタイプの排気口を取り付けるのが正攻法です。ダクトサイズに合った製品を使えば接続も簡単ですし防虫網も付いていますし雨仕舞いもやりやすいです。
ただやはり外壁に穴を開けるという点で問題は出てくるかと思います。賃貸なら不可能ですし自宅だとしても素人がやるには難しいでしょうしね。
で、うちの塗装ブースの場合どうしているかというとエアコン用の配管穴を利用しました。既にあるエアコン用の配管穴を利用しているため新たに穴を開ける必要が無いというのが最大の利点です(エアコンを取り付けられなくなるという問題はありますが…)
室内側はこうなっています。水道用の配管部材を使っています。
まずお断りしておきますが、空調のダクト配管としてこのやり方は完全にNGです。極端にダクトサイズが小さく変わっていますので空気抵抗が大きくなり、風量は相当落ちます。やってはいけないダクト配管の典型例だと思って下さい。ただ風量は相当落ちても、もともと性能にかなり余裕をみて換気扇を選定していますのでエアブラシ程度の排気には十分な風量を確保できています。換気扇本来の風量性能が出せていないというだけです。
外側はこうなっています。
はい、これもダクト配管としてはあり得ないやり方です。
吹き出しを90度曲げるのは風量が落ちる原因になります。これについては90度の配管材ではなく45度の物を使うべきだったと後になって反省しましたが、まあ必要な風量は出ているので良しとしています。なぜわざわざ曲げているかと言えば、雨が吹き込むことを防ぐためです。うちは割と強い横風を受けやすい立地のため、念のため対策を強めにしました。配管の周りはシリコンのコーキング材でしっかり固めて雨水が浸入しないようにしています。
また配管の出口には100円ショップで買ってきた茶こしを虫除けのために設置しています。茶こしならステンレス製ですから雨程度では簡単には錆びませんし、網の目が細かいのでよほど小さい虫でなければ入り込む心配はありません。この形状なら表面積を大きく取れますので風量への影響も少なく出来ます(こういった形状の網は一般のビルの給水タンクなどでも防虫網として使われています)
まあ上記のやり方は少々特殊なやり方ですので、一般的には必要なときだけ窓を開けてそこに吹き出す方が簡単で良いかと思います。
作業ごとに配管を窓に付けたり外したりするのが面倒であれば、窓用換気扇のパネルやポータブルエアコン向けの窓パネルなどを利用して窓に排気口を固定することも出来ると思います。まあ、わざわざそういった物を買わずともダンボールやベニアで作ったっていいんですけどね。
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