接着剤の使い分けで製作は少し簡単になります【1/12ドールハウス:番外】
中国製ドールハウスキットに挑戦・番外編
私は普段プラモデルをよく作っていますのでプラモデル向けの接着剤はいろいろ持っていますが、それだけではドールハウスキットは作れません。この辺は知識が無いと難しいところだと思います。
一方で私は以前、建築内装業をやっていましたので内装向けの接着剤などにはそれなりに詳しかったりもします(いろんなことやってるなぁ我ながら)
ドールハウスは小さな内装作業ですので、この知識はとても役に立ちます。
もちろん本物の内装とは違いますので、プラモデル作りの知識が役立つ部分もあります。
必要な接着剤は大体把握できました
製作記事の方はのんびり書いているため進みが悪いように思われるかもしれませんが、実を言えばもう殆ど完成していたりします。記事の方は引き続きのんびり書きますけどね。
ほぼ作り終えていますので、私が使った接着剤を一通りご紹介いたします。適切な接着剤を適切な箇所に使うことで作業難易度はずいぶんと変わりますので、便利な物はドンドン使っていきましょう。
必須の接着剤はこれ
まずこのドールハウス組立に絶対に必要な接着剤はこれです
言わずと知れた定番中の定番、コニシの木工ボンドです。100円ショップでもホームセンターでも、日本全国簡単に安価で入手できます。
木工と言うだけに木製材料はガッチリ接着してくれますし、紙や布にも使えます。プラスチックや金属はダメですけどね。
乾くと透明になりますし、水性なのではみ出たところは水を付けた綿棒などで拭い取れるというのも良いところです。
乾くまで少し時間がかかることと、水分が多いため紙や布に使った際は染みこんで紙がふやけてしまったり、布の表面でシミ状に固まってしまったりしますので、目立つ場所に使う際には注意が必要です。
もう一つの定番は速乾ボンドG17です。実際の内装現場でも多用されるボンドです。
速乾ボンドは接着したい面に均一に塗って、接着剤の表面が軽く乾いたら圧着して接着するという使い方をします(もちろん乾きすぎたら付かなくなります)
昔(30年以上前…)に初めて速乾ボンドに触れた際には、この「乾いてから貼り付ける」というのが理解できなくて戸惑ったものです。
片面側に塗るだけでも貼り付けできますが、より強固に接着したいときには接着する両面に塗ります。
また乾いてから貼るという性質のため、広い面を接着する際に塗布作業が終わらないうちに接着剤が乾きすぎてしまうような失敗も防げます(内装現場だと広い面を塗るため接着時間に余裕があるG10を使うことの方が多いです)
今回のドールハウスでは床材と壁紙の貼り付けや、小物の接着関係でかなり使っています。
溶剤系で乾燥が早いため、紙をふやかしたり布の表面に染みてくる心配も少ないです。
ただし、G17は黄色い色が付いています。接着剤が付着している箇所を判別するには良いのですが、乾いてからもこの黄色は目立ちますので目立たせたくない場合は透明タイプの速乾ボンドを使う方がベターです。
私も接着箇所によって使い分けています。
あまり使わないけどあったら便利な接着剤
速乾よりもう少し手早く強く接着したいと思った箇所にはこれを使いました。
透明タイプで目立たず、かなり色々な素材を付けることが出来る多用途接着剤です。乾きが早いですので手早い作業が必要です。
こちらはプラモ作りでもよく使うゼリー状瞬間接着剤です。メーカー品にこだわらなければ100円ショップでも簡単に手に入ります。瞬間接着剤といいつつゼリー状は固まるのに時間がかかりますので、位置決めをする時間的余裕があって好きです。
位置を決めたところで次のコイツを一吹きしてやれば、あっという間に固まってくれます。
硬化剤です。ゼリー状瞬間接着剤は硬化剤と組み合わせることで使い勝手が格段に良くなります。
後から吹くというやり方の他にも、片面にゼリー状を、もう片面に硬化剤を付けておいてから両者を貼り付けるという方法もあります。これだと貼り付けた途端に固まって取れなくなりますので、小物を素早く固定したいときには重宝します。
ただし瞬間接着剤は固まる過程で周囲を白く変色させてしまうことがあります。これが結構目立ちますので、特に透明パーツには瞬間接着剤を使うのは避けた方がいいです。
今回の製作ではあともう一種類だけ透明系の接着剤を使いました。
プラモで使う透明接着剤なのですが、溶剤系では無く水性なので塗面などを痛めません。水性なのではみ出しの拭き取りも楽です。その代わり硬化には少し時間がかかります。プラモでは塗装後の接着に使う定番商品です。
瞬間接着剤のような周囲の白化現象が起きないというのも良い点です。
今回は小物のギターの弦を張るときに1カ所だけ使用しました。まあ無くても作れますけどね。
最後にこれ。まだ購入していないのですが、透明アクリル板を接着するために用意しないといけません。
先に紹介したSUボンドなどでもアクリル板は接着できますが、接着面の綺麗さや作業性を考えるとやはりこれを使った方がベストです。透明アクリル板の接着には鉄板の商品なのですよ。