スタートレック・ヴォイジャー:S3第2話「伝説のミスター・カトー」あらすじや感想など
シーズン3 第2話(通算44話)「伝説のミスター・カトー」”Flashback”のあらすじ
可燃性のシリリウムを含むガス星雲に遭遇したヴォイジャーは、シリリウムの回収を進めようとしていた。
だがトゥヴォックは急な体調不良と奇妙なフラッシュバックに襲われる。
そのフラッシュバックは崖から落ちそうな少女を助けようとして失敗するビジョンだった。だがそんな体験をした記憶は無かった。
ドクターの診断で、バルカン人特有の「トロカン分裂」という症状だと判明する。何らかの記憶を抑圧しようとして起きているらしい。
治療のためトゥヴォックはジェインウェイと精神融合を行い、記憶を追体験していくことにする。
だが崖から落ちそうな少女の記憶に行くつもりが、再現された記憶は80年前のU.S.S.エクセルシオの船内だった。トゥヴォックはミスターカトー指揮下のエクセルシオが最初の配属先だったのだ。
その時エクセルシオはカークとマッコイを救出するためにアジュール星雲を抜けようとしていた。その星雲の姿はヴォイジャーの遭遇したガス星雲とそっくりだった。どうやらガス星雲の姿を見たことがフラッシュバックの引き金になったらしい。
そしてクリンゴンとの戦闘で同僚のヴァルテインが死亡する場面に来たところで精神融合に異常が起きる。このままでは2人とも脳に損傷を負ってしまう。
精神融合をモニターしていたドクターは、脳に侵入しているウイルスがいることに気づく。そのウイルスはヴァルテインが死んだ際にトゥヴォックに寄生していたのだ。
ウイルスは脳に住み着き、記憶を偽造して免疫系からの攻撃をかわす性質を持っていた。
ドクターがトロン放射でウイルスを死滅させるとトゥヴォックの症状は改善し、精神融合も解除された。
元気になったトゥヴォックは、カーク船長やスポックと同じ時代を生きたことは良い経験だったと、思いを馳せるのだった。
補足情報や感想など
- 「スタートレック30周年記念作品」として作られた一本です(DS9「伝説の時空へ」も同様です)
- 劇場版「スタートレックⅥ:未知の世界」と密接に関連したストーリーですので、未見の方は先に劇場版の方を見ておくことをオススメいたします。映画の事件をエクセルシオ側から描く趣向になっています
- このエピソードは劇場版の5年後に製作されていることもあり、残念ながら劇場版で出演されたブリッジクルーの俳優さんを再度全員揃えることは出来なかったそうです。ですがかなりの俳優さんを(引退していた方なども)探し出してきて撮影しているとのことです
- その中で、お局様(失礼)のようなポジションにいる女性に注目です。この方は「宇宙大作戦」シーズン1の最初の数話でお色気担当として出演していた秘書官のジェニー(ジャニス・ランド)さんなのです。TOS第1話「惑星M113の吸血獣」ではミスターカトーと仲良しなシーンが見られます。きっとミスターカトーは仲の良かったジェニーさんを引き抜いたのでしょう
- 他にもウフーラを登場させる計画があったそうなのですが、こちらは実現には到りませんでした
- クリンゴン人のカーン(KANG)は、TOSシーズン3第7話「宇宙の怪!怒りを喰う!?」やDS9シーズン2第19話「血の誓い」にも登場しているお馴染みのクリンゴン人です
- タイムトラベルとは異なる手法で過去のシーンにジェインウェイ達を割り込ませたのは面白いアイデアだと思います(DS9の方は直球でタイムトラベルしてますけどね)
- お祭りのようなエピソードなので実に楽しいですが、ウイルスのせいだと判明して引き戻されるのは少々唐突でしたね。ミスターカトーとジェインウェイの絡みをもっと見たかったなぁ
- 「カーク船長はいつものように自力で脱出しました」というのは笑えました
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