スタートレック・ヴォイジャー:S1第15話「殺人兵器メトリオン」あらすじや感想など
シーズン1 第15話「殺人兵器メトリオン」”Jetrel”のあらすじ
ヴォイジャーはハーコニア船からの通信を受ける。かつてニーリックスの種族タラクシアと戦争をしていた種族だ。
通信の送り主はマボール・ジェトレル博士といった。その名前を聞いてニーリックスは顔色を変える。
彼はかつて大勢のタラクシアンを虐殺した大量破壊兵器、メトリオン爆弾を開発した人物だったのだ。
ニーリックスはメトリオン爆弾の被災地ライナックスへ救助に行った際、高濃度のメトレオン同位体を被爆していた。被爆者はメトリオン病(字幕では血液病メトレミア)を発病する危険があり、ジェトレル博士はその治療法を研究していたのだ。
ニーリックスは博士の検査を受けることを頑なに拒否するが、ジェインウェイの説得を受けて渋々検査を受ける。その結果メトリオン病の初期段階にあることが判明する。
メトリオン病は不治の病だったが、転送技術を使えば抗体を作れることが分かり、ヴォイジャーは遠回りを承知でタラクシア星へ進路を取る。
だが博士は治療薬の生成では無く、独自に別の実験を始める。
それは衛星ライナックスの大気に散らばった犠牲者の分子を集めて転送装置で再構築させる、というとてつもない計画だった。
ニーリックスが病気というのも、転送技術を持つヴォイジャーを計画に巻き込むための嘘だったのだ。
どう見ても無謀な計画だったが、万が一の可能性にかけてジェインウェイは実験を承認する。
だが実験は失敗する。死んだ人々を蘇らせるのはやはり無理だったのだ。
博士もメトリオン病の末期にあり、その命は尽きようとしていた。失意の博士が息を引き取ろうとするなか、ニーリックスは博士を許すと伝えるのだった。
補足情報や感想など
- ニーリックスの故郷タラクシア(タラックス)はハーコニアとの戦争に敗れて占領支配されています
- ニーリックスはタラクシアの衛星ライナックスに住んでいましたが、この衛星はニーリックスが防衛軍に参加している間にメトリオン爆弾で全滅し、彼は家族を全て失ったそうです
- ですが実際にはニーリックスは徴兵から逃げて逃亡していたそうです
- 今回はニーリックスの演技が鬼気迫っていて大きな見所になっていますね
- メトリオン爆弾はどう見ても原子爆弾のメタファーです。アメリカ人的にこのエピソードがどう映るのかは分かりませんが、日本人的には非常にリアリティのあるお話です
- アメリカ人がこのような原爆批判エピソードを作っていたというのが驚きです
- 夢に現れるパラクシアがえぐい……
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