スタートレック:ネメシス あらすじや感想など
劇場版10作目「ネメシス」のあらすじ
ロミュラン議会では、長い間ロミュランに虐げられていた惑星レムスの統合案が審議されていた。
だが統合に反対する軍部はこれを否決する。その直後、議場でテロが発生し議員達は暗殺される……
その頃地球ではウィル・ライカーとディアナの結婚式が行われていた。和やかに式は終わり、エンタープライズはベタゾイド星へと進路をとる。
その途中、コラリン星系でアンドロイドの反応を感知したため調査に向かうことになった。発見したのはデータとそっくりなアンドロイド、B-4のパーツだった。スン博士の作ったデータのプロトタイプだった。
そこにロミュラン政変の知らせが入る、ジェインウエイ提督の指示でエンタープライズはロミュランの首都星ロミュラスへ向かう。
ロミュランはレムスのリーダーを務めるシンゾン長官が政権を掌握していた。また意外なことにシンゾンはレムス人ではなく地球人で、しかもピカードのクローンだった。
元々はスパイとして送り込むために作られた存在だったのだが、計画中止後に強制労働させられていたレムスで頭角を現し、ロミュラン政府を転覆するまでに力をつけたというのだ。
会見したシンゾンは和平交渉を要求するが、ピカードはそれを信じ切ることは出来ない。
またシンゾンの戦艦シミターは、セラロン放射線を用いた強力な武装が施されていた。惑星すら壊滅できる兵器で、エンタープライズでも歯が立たない強力な戦艦だった。
実はシンゾンは自分の生い立ちから憎悪を募らせており、地球と連邦の壊滅を目論んでいた。
また不治の病に冒された自らの治療のためピカードの骨髄を必要としていた。B4も彼が仕組んで送り込んだ物だった。
シンゾンはピカードを誘拐し、B4を使って艦隊の機密情報を入手する。しかしデータの活躍でピカードは救出される。
一路連邦領域へと逃走を図るエンタープライズだが、連邦の艦隊と合流する前にバッセン断層でシミターに襲撃され窮地に陥る。
シンゾンに造反したロミュランの一派からの援軍とディアナのテレパシーのおかげでシミターに損害を与えたものの、シンゾンの優位は変わらなかった。
だがその油断の隙を突いてエンタープライズはシミターに体当たりを決行。追い詰められたシンゾンは放射線兵器を起動する。残された時間は7分。
ピカードは単身シンゾンとの対決に向かう。
苦戦の末シンゾンを打ち倒すが、兵器はまさに起動しようとしていた。
ピカードを追ってきたデータはピカードだけを転送で救出すると、放射線兵器を破壊する。シミターはデータもろとも爆発消滅した。
危機は去った。この一件により連邦とロミュランの関係はむしろ良好に向かい始めたが、データというかけがえのない友人を失いピカードの心は晴れなかった。
ライカーとディアナも艦を去り喪失感を覚えるピカード。
しかしデータの心がB-4の中にまだ生きていることに気づき、静かに微笑むのだった。
補足情報や感想など
- 新スタートレックシリーズの劇場版4作目、スタートレックシリーズの劇場版としては10作目にあたります
- 日本で公開されたときのタイトルは「ネメシス S.T.X」となってました。知らない人にはスタートレック映画とは気付きにくいという罠です(えー
- TNGシリーズの最終作という位置づけの作品です。またTNG、DS9、VOYの3シリーズに渡って描かれた24世紀が舞台のシリーズとしても、この作品で完全に一段落したといえます
- 実際このあと結構長い間、この映画はスタートレック世界の最も未来を舞台にした映像作品という位置に居続けました
- 最後の映画というのに、戦闘シーンはあまり盛り上がりません
- ヴォイジャーが帰還した翌年という設定なので、ジェインウエイ”提督”がちょっとだけ登場します。ファーストコンタクトタイプの制服を着たジェインウエイは初登場です。
ちなみに彼女に言わせるとボーグなんか楽な相手だそうです(えー - 艦隊の船がロミュラスを訪問するのはDS9シーズン7第16話「闇からの指令」のUSSベレロフォン以来ですね
- ロミュランエールはDS9の頃に合法になったはずなのですが、また違法になってるみたいです
- ガイナンの登場もこれが最後でしたね。次はピカードのシーズン2です
- 欲を言えばベタゾイド星での結婚式でラクサナさんのお姿も見たかったですなぁ
- この頃のトム・ハーディはスマートな美男子ですね(苦笑)
- ウォーフがしれっとブリッジ要員に復帰していますが、細かい経緯は不明です。胸の紋章はマートク家のままですね
- しれっと復帰していると言えば、冒頭の結婚式にはウェスリーも出席しています。これまでどこで何をしていたのやら……ちなみにウェスリーはこのエピソードから艦隊に復帰し、ライカーが指揮するU.S.S.タイタンへ配属されれることになります。ぜひローワーデッキでも再登場して欲しいですね
- ウェスリーの台詞があるシーンは残念ながらカットされてしまっているのですが、DVDの映像特典などで見ることが出来ます
- カットされた映像と言えばラストシーンもかなり切られたシーンがあるので、やはり一度はDVD等をご覧になるのがオススメです(まあ検索すればネットに転がってますが)
かわいそうな新副長のマデン中佐とか、ついに装備されたシートベルトとか(苦笑)いろいろと見所があります - と言うかですね、ラストシーンはカットせずにちゃんとやるべきだったんですよ。去っていくライカーやデータ、それに対して新しくやってきたマデン副長やB4、といった要素が対照的に描かれてこそシリーズの締めになると思うのです
- 端的に言えば、要するにこの映画はデータを死なせるための映画だったということなのでしょう。これを見て、ああ本当にTNGは終わりなんだなぁという感想を持った人も多いんじゃないかと思います
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