正史の未来が映像化!スタートレック・ピカードを見るために押さえておきたい基礎知識!
ファン待望の新作「スタートレック・ピカード」
※この記事を書いた時点と実際に放送が始まってからではだいぶ状況が変わり、予備知識があまり機能しなくなってしまいました。その点を踏まえてお読み頂きたく存じます
先頃スタートレックシリーズの最新作「スタートレック・ピカード」の予告が公開されました。まさにファンにとっては待望の新作です。
何が嬉しいかって、歴代登場人物の中でも人気の高いピカード艦長を主役に据えて、なじみのキャラクター達が登場するということ。そして正式なスタートレックの歴史に連なる「未来」を描く作品だからでもあります。
この予告を見る限りセブン・オブ・ナインやデータ(2代目)が登場していて期待も高まるというものです。ボーグキューブも映ってますね! やっぱりボーグがらみのストーリーなのでしょうか。
最近のスタートレックの映像作品は…
一番最近制作されたスタートレックの映画というと「スタートレック・ビヨンド」がありますが、これはシリーズの正史(プライム・タイムライン)の物語ではありません。正史で起こった事件によって時間を移動したある人物により過去が改変され、別の歴史を歩んだ世界を描いています(この改変された世界線のことを「ケルヴィン・タイムライン」と言います。
もう一つ、一番最近制作されたスタートレックのドラマシリーズとして「スタートレック・ディスカバリ-」というシリーズがあります。こちらは正史の出来事ではあるのですが、描かれている時代は最初のスタートレックでカーク船長が活躍するよりも少し前の時代です。私も全話見ましたが、従来は存在していなかった新設定が沢山盛り込まれていて(画期的なジャンプ航法が開発されたりとかスポックに姉が居たとか!)一体これでどうやって他のシリーズと辻褄を合わせるんだ? と疑問に思いながら見ていたらシーズン2の最終回でかなり力業で帳尻を合わせてきて驚きました(苦笑)
つまり、ここ最近は正史における未来というのは全く映像化されていなかったのです。正史の一番未来を描いたのが、映画「スタートレック・ネメシス」(2002年制作)ですから、もう17年も昔の映画ですよ。
今回のスタートレック・ピカードの舞台となるのは「スタートレック・ネメシス」からおよそ20年後の世界とのこと。大分時間が飛びました。
ピカード艦長は引退してブドウ畑でワインを作っているようです(テレビシリーズの時点で引退後のワイン造りの伏線はありましたしね)
空白の20年間の出来事とは
おそらく新作では、その20年間に起こった出来事については特に説明無いままストーリーが進むのではないかと思われます。
映像化はされていなくても、この20年間の出来事やさらに先の出来事というのは、実はかなり細かく設定されており、小説やコミックや「スタートレックオンライン」といったゲームにて知ることが出来ます。特にスタートレックオンラインはかなり未来まで話が進んでいて興味はあるのですが、日本語には対応していないためプレイは諦めています、残念。
さて、細かい設定は書いているとキリが無いので、設定の中から「ネメシス」~「ピカード」までの間の主な出来事を簡単に拾ってみます。「ネメシス」は西暦2379年の出来事です。設定ではピカードが完全に引退して隠居するのは2402年ですので「ピカード」のストーリーはその前後になるはずです。
おそらくこの辺の歴史を押さえておけば「ピカード」を見るのに問題は無いかと思います。
2380年 惑星連邦が量子スリップストリームドライブを完成
2381年 ジャン=リュック・ピカードがボーグ対策チームの責任者に。セブン・オブ・ナインもチームに加わる
2382年 クリンゴン帝国がロミュラン帝国へ侵攻。アンドリアが惑星連邦から脱退
2385年 ジャン=リュック・ピカードが宇宙艦隊を退役、駐バルカン惑星連邦大使に就任。ウォーフが宇宙艦隊を退役、クリンゴン帝国大使に就任。アンドリアが惑星連邦に再加盟
2386年 データがU.S.S.エンタープライズEの艦長に就任
2387年 惑星ロミュラスが近隣星系の恒星ホバスの超新星化の影響を受け消滅(この事件からケルヴィン・タイムラインに続きます)
2390年 アルファ宇宙域にウンディーネ(生命体8472)侵入の痕跡が発見される(生命体8472は「スタートレック・ヴォイジャー」で登場した異星人で「ボーグ」をも圧倒する強力な相手です)
2395年 ウンディーネ(生命体8472)がクリンゴン帝国への浸透工作を開始
2399年 生命体8472の侵略に対する対応を巡り惑星連邦とクリンゴン帝国が対立。惑星連邦・クリンゴン帝国間の平和条約「キトマー協定」が破棄される。惑星連邦初のトランスワープ・ハブが開通(ヴォイジャーが最終回で使った宇宙の近道ですね)
2400年代初頭 冷戦中ながら惑星連邦とクリンゴン帝国は共同で対ボーグ特殊部隊「バトルグループ・オメガ」を設立
2402年 ジャン=リュック・ピカードが惑星連邦大使を辞任、生まれ故郷へ帰る
いろいろと盛りだくさんですねぇ。
ボーグが脅威になっているのは相変わらずです。対ボーグと言えばジェインウェイ提督(別名:悪魔艦長)がエキスパートなんですが、登場するかなぁ。役者の人かなり太っちゃったから無理かなぁ。
日本での放送予定は?
アメリカでの放送は2020年初頭とのこと。
世界的にはAmazonプライムでの配信予定とのことですが、是非日本でも、日本語吹き替えのオリジナルキャストで配信して欲しいですね。続報を楽しみにしております。
ちなみにネクストジェネレーションの海外版ブルーレイは全7シーズンがセットの上、日本語吹き替えも収録されているという神仕様ですぜ!
追記(2019.8.24)
模型雑誌の「モデルグラフィックス」誌に声優の沢海 陽子さんが「沢海陽子の徒然星間日記」というコラムを連載しています。沢海さんは「スタートレック・ヴォイジャー」でセブン・オブ・ナインを担当された声優さんです。
この2019年10月号のコラムのなかで「スタートレック・ピカードの吹き替えオファーはまだもらっていない」と書かれていました。同時に夫から「他の人で吹き替え終わってたりして」とからかわれているとのこと。
どうやら、まだ日本語版の制作は進んでいないようです。よもや日本語吹き替えが作られないなんてことは無いと信じてますので、馴染みの声優の方々での吹き替えを切に望むところであります。
追記(2020.1.24)
第一話見ました!
うわー、スタートレックオンラインの設定した歴史や2009年の映画の時のコミックとは設定変わってる! 特にデータ(B-4)の扱いが全然違う!!
これは下手に予備知識があるとかえって混乱しますね(スタートレックは時々こういうことがあります。ケルヴィンタイムライン始まったときもディスカバリー始まったときも少なからず混乱させられましたよ!)
あとでもう一回見直して整理してみます。