スタートレック・エンタープライズ:S4第22話「最後のフロンティア」あらすじや感想など
シーズン4 第22話(通算98話)「最後のフロンティア」”These Are the Voyages…”のあらすじ
2370年のエンタープライズD艦内では、ライカー副長がホロデッキでNX-01エンタープライズ最後の任務を再生していた……
2161年、3日後に控えた惑星連邦の調印式用スピーチ原稿と格闘していたアーチャーの元に、3年前に死んだはずのシュランから連絡が入る。
シュランの娘タラスが誘拐されたため、救出に手を貸して欲しいというのだ。シュランは軍籍を退いて以降トラブルに巻き込まれ、ずっと死を偽装していたらしい。
犯人の待つライジェル10号星へと乗り込んだアーチャー達は首尾良く救出作戦に成功するものの、追っ手に船内へと侵入されてしまう。
トリップの活躍で追っ手は倒したものの、トリップもまた命を落としてしまった。
大切な友を失い悲しみに暮れるアーチャー達だったが、それを乗り越えてアーチャーは調印式典に臨む。クルー達もまた、アーチャーへの信頼と未来への希望に満ちあふれていた。
プログラムの観察を終えたライカーは、そんな彼らのおかげで心の迷いを振り切り、ホロデッキをあとにするのだった。
補足情報や感想など
- 「エンタープライズ」の最終回なのですが、内容は「新スタートレック」です。TNGシーズン7第12話「難破船ペガサスの秘密」(1994年放送)の最中の出来事になります。ピカード艦長とプレスマン提督との間で板挟みになったライカーが、その悩みを解決するヒントを得るためにホロデッキを使うという筋立てです
- このエピソードが放送されたのは2005年です。さすがにライカー役のジョナサン・フレイクス氏もディアナ役のマリーナ・サーティスさんもお歳を取ってしまっています。ここは無理にTNGのエピソードに入れ込むより「ネメシス」後のU.S.S.タイタンを舞台にした方がまだ良かったんじゃないかしら
- この回はシーズン3の不振で外されたブラノン・ブラーガ氏とリック・バーマン氏が再びシナリオを担当しています
- アメリカでの放映当時、このエピソードはファンからかなり叩かれたそうです(気持ちは分かる)
- アーチャー達のエピソードが、所々で入るライカーのエピソードによって細切れにされてしまうので、ストーリーのテンポを崩してしまっていますね
- リック・バーマン氏はこのエピソードを「ファンへのバレンタイン」と表現したそうです。ファンへのサービスのつもりで書いた脚本だったのでしょうが視聴者が求めていたものとはかけ離れていたわけで、ファンの意識と大分ズレてしまっていたことが覗えます。エンターテイメント作品の作家としては大変マズい状況だと思います
- ホロデッキ内で描かれる世界は2161年の惑星連邦調印式典の直前が舞台になっています。前回の「テラ・プライム」が2155年でしたので、6年ほどすっ飛ばしましたね(ロミュラン戦争がごっそり飛ばされました)
- シュランの会話に出てくるジャメルさんは、シーズン4第14話「氷窟の民」にて登場した女性です。娘の名前は死んだ副官のタラスから貰ったんですね
- 何といっても大問題なのはトリップが唐突に死んじゃうことです。えーーーー、そりゃねーよーーー
- ちなみにトリップの死は猛烈にファンに叩かれたため、後に非公式ながら死んでいないことになりました(えーーーー)トリップは実はセクション31に参加したため死亡扱いとなり、ホロデッキの内容はその偽装情報を元に作られている、という解釈だそうです
- 調印式典のアーチャーの演説見たかったなー
- 色々と問題のあるエピソードですが、最後のピカード、カーク、アーチャーの3人がナレーションを共演する場面だけは最高の見所です。所詮はアーカイブ音声の継ぎはぎですが、ここは是非原語で聞きましょう
- 吹き替えも麦人さんと矢島正明さんを連れてきてくれれば良かったのになぁ。データはちゃんと大塚芳忠さんがやってるのにぃー
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