スタートレックDS9:S6第19話「消された偽造作戦」あらすじや感想など
シーズン6 第19話(通算143話)「消された偽造作戦」”In the Pale Moonlight”のあらすじ
ドミニオンとの戦いは多くの犠牲者を出し、連邦の敗色は日に日に濃厚になっていた。
シスコはこの事態を打開するために、戦争への不参加を貫いているロミュランを戦いに巻き込もうと考える。
だがロミュランを説得するためには、ドミニオンの勝利がロミュランにとって不利益になるという確固たる証拠が必要だった。
そんな中、ベタゾイド星がドミニオンに占領されたという知らせが入る。事態は切迫していた。
シスコはこの目的のためにガラックに協力を頼むことにする。
だがカーデシア内にいるガラックの協力者達は残らず抹殺されてしまう。ガラックからの通信が傍受されていたのだ。
そこでガラックは、ドミニオンによるロミュラン攻撃計画を偽造しロミュランを騙すことを提案する。それは明らかに非合法な行動だったが、シスコは計画に賛同する。
ロミュラン議会の親ドミニオン派議員ブリナクがウェイユンとの外交会議でスカーラ星系を訪れるのを利用し、ブリナク議員に偽の情報を信じさせてドミニオンを敵だと認識させようという計画だった。
この計画のために、シスコは艦隊の士官としてあるまじき違反行為を重ねていく。心にわだかまりを感じながらも、シスコはもはや計画を止めることが出来なくなっていた。
ブリナク議員がDS9を訪問するように手配し説得を試みるが、案の定議員は不参戦の意思を崩さない。そして偽造した「ドミニオンのロミュラン攻撃計画」を提示する。
しかしこの証拠が偽造品であることは議員に見抜かれてしまう。
これで計画は完全に失敗したかと思われた。
だが、帰国途中の議員のシャトルが爆破されたという知らせが入り、シスコは全てに気付く。
ガラックは最初から議員を暗殺するつもりだったのだ。
この謀殺をドミニオンの仕業と判断したロミュランは、ドミニオンに宣戦を布告した。結果としてシスコの目論見は成功したのだ。
嘘をつき、人を騙し、殺人の共犯をしてまで得た勝利は、シスコの自尊心を大いに傷つけた。
しかしシスコは確信していた。
アルファ宇宙域の平和のために必要であれば、自分は何度でも同じ事を繰り返すだろう。そこに一切の躊躇はない、と。
補足情報や感想など
- ベタゾイド星は言うまでもなくディアナやラクサナさんの故郷の惑星です。ラクサナさんはすっかり登場しなくなってしまいましたが、無事なのか心配になります
- 台詞ではベタゾイド星はアルファ・ケンタウリに近いようなことを言ってました。つまり地球にもかなり肉薄されていると言うことですね
- ロミュランのシャトルがちゃんとウォーバードと類似したデザインになってるのが面白いです
- ここ数話ほど諜報活動に関わるエピソードが続いていましたが、今回のエピソードはそれらの中でもとりわけ見応えがありました。
- ただ本来ならこういう謀略はセクション31がやるべき内容ですよね。その辺はまだ設定が煮詰まってなかったのでしょう
- 終始煮え切らないものを引きずっていたシスコでしたが、吹っ切れて覚悟を固めたのが事件の終わった後、と言うのがミソですね。でもまだ甘さが残っているようにも感じます。反省のための私的記録を付けてしまう辺りは特に
- その点では、終始自分のやっていることを理解し、目的のための行動に徹していたガラックの方が明確にプロフェッショナルです。シスコが激怒するだろう事も全て予想通りだったのでしょう
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