スタートレックDS9:S6第13話「夢、遥かなる地にて」あらすじや感想など
シーズン6 第13話(通算137話)「夢、遥かなる地にて」”Far Beyond the Stars”のあらすじ
友人のスワフォード艦長が指揮するU.S.S.コルテスが撃沈されたとの報を聞き、シスコは落胆していた。
艦隊からの引退を考え始めたシスコは、奇妙な幻覚を見始める。
幻覚の中のシスコは、1950年代のアメリカでSF作家ベニー・ラッセルとして暮らしていた。
彼は黒人差別の社会の中でSF小説を書き続けていたが、黒人主人公”ベンジャミン・シスコ”を描いた自信作「ディープ・スペース・ナイン」は、編集からの評判は高いものの、出版は差し止められていた。
だが彼は諦めず続編を書き続け、ついに出版が認められる。
大喜びのベニーだったが、友人が車上荒らしで警官に射殺される現場に居合わせ、彼もまた刑事から暴行を受けて大怪我を負ってしまう。
さらに出版社のオーナーが出版に待ったをかけてしまう。彼の作品が世に出ることはなくなり、怒りに興奮した彼は意識を失ってしまう。
そして気がつくとシスコは現実に戻っていた。
現実と幻覚の境目に確信が持てなくなったシスコは、現実こそ幻なのではないかという考えに捕らわれるが、その答えを得ることは出来ないのだった……
補足情報や感想など
- 米国の代表的な社会問題である、黒人の人権問題をテーマとしたエピソードです。アメリカのドラマでは定期的に入ってくるテーマですね
- 人種差別ネタだけで暗く終わらせず、未来への希望を語るのがスタートレックらしいところです
- レギュラー陣の素顔の演技が見られるのが大いに見所です。メイクの手間が大幅に少なくて助かる方々はさぞ喜んだことでしょう(特にウォーフとマートク将軍)どの役者さんがどの役をやっているのかを注意深く見てみることをお勧めします
- 古のスペースオペラ小説ネタがちりばめられているのも楽しいところです。「人形つかい」はハインラインの名作の一つ、ロボットものばかり書いているというオブライエンの役どころはアシモフですね
- 「人の生み出した思いは消せない」と言うクライマックスのベニーの言葉が胸を打ちます。このシーンは演技にも気持ちが入っていてグッと来ますねぇ
- シリーズ全体の一部として見ると今回がしっかり預言者がらみのエピソードに繋がる物だと分かるのですが、単品で見ると相変わらず預言者関係は分かりにくいですね
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