スタートレックII:カーンの逆襲 あらすじや感想など
劇場版2作目「カーンの逆襲」のあらすじ
練習艦となったエンタープライズ号は、スポック艦長の元で若い士官達の訓練に励んでいた。地上勤務に飽き飽きしていたカーク提督も査察の名目で乗り込み、訓練航海に出発する。
その頃、U.S.S.リライアント号はセティ・アルファ6号星の調査を行っていた。「ジェネシス計画」のための事前調査だった。
だがテレル艦長と共に上陸したチェコフは、そこでSSボタニー・ベイ号を発見する。それはかつてカークが追放した「宇宙の帝王」カーンの船だった。
慌てて逃げようとするチェコフ達だったが優生人類のカーンに捕らえられ、この星に生息する特殊な”蟲”によって操られてしまう。
カーンはリライアントを乗っ取り、ジェネシス計画の基地である宇宙ステーション・レギュラ1に偽の通信を送る。それはカークの名において計画を中止し研究を没収するというものだった。
ジェネシス計画のリーダー、マーカス博士はカークのかつての恋人だった。命令に憤慨した彼女はカークに直接通信を送るが、それはすぐに途切れてしまう。
全てはカークをおびき寄せるためにカーンが仕組んだ罠なのだ。
ジェネシス計画の重要性を知るカークは艦長に復帰しレギュラ1へと進路を取る。だがそこにリライアント号が立ちはだかる。
エンタープライズは不意を突かれたものの、カークの機転でリライアントを撃退する。しかし艦の機能には大きなダメージを負ってしまった。
到着したレギュラ1は既にカーンによる虐殺をうけた後だった。試作のジェネシス装置もなくなっていたが、生き残っていたチェコフとテレル艦長を救助する。
残されていた転送情報を頼りに近隣惑星の地下に向かうと、マーカス博士とその息子デビットがジェネシス装置と共に隠れていた。
しかし操られたチェコフ達の裏切りによりジェネシス装置は奪われてしまう。
テレル艦長はカーンの命令に逆らって自決してしまうものの、チェコフは気絶したところで耳から出てきた蟲を焼かれて正気に戻る。
だがカーク達は地下深くに取り残されてしまった。
さらにカークは、マーカス博士からデビットがカークの息子であることを聞かされて驚愕する。
デビットやサーヴィックはこの状況を絶望的だと悲観するが、カークとスポックは事前の通信でカーンの裏をかいていた。エンタープライズは撤退したと思わせておいて、応急修理を終えて待機していたのだ。スポックはカーク達を収容し、エンタープライズはカーンを追う。
再び対決したカークとカーンの戦いは激戦の末カークの勝利に終わるが、カーンはジェネシス装置を作動させエンタープライズもろとも自爆しようとする。
動力に損害を受けワープできないエンタープライズは絶体絶命の危機に陥るが、死ぬのを覚悟の上で炉心内で修理を行ったスポックの活躍により動力は復旧し、エンタープライズは脱出に成功する。
しかしスポックはカークの見つめる前で命を落とす。
最良の友を失い悲嘆に暮れるカーク。
スポックの遺体は新しく生まれた惑星「ジェネシス」に埋葬され、エンタープライズは地球への帰還の途につくのだった……
補足情報や感想など
- BS日テレでの放送に合わせて今週も劇場版の感想を書いておきます
- 今回は「老い」もテーマの一つと言うことで、カークが年をとったことがことさら強調されています
- 劇場版1作目の続編であると同時に、TOSシーズン1第22話「宇宙の帝王」から直接つながるお話でもあります。そのため、その話を見ていないと分かりにくいところが多々あるという、完全にファン向けの作りですね
- カーンの死んだ妻というのはマクガイバー少尉のことですね
- ここから続く3部作映画の設定や名場面はこのあとのシリーズでネタにされることが多いため、シリーズのファンにとっては必見の映画と言えます。特に「ローワーデッキ」と「イントゥ・ダークネス」を見る前には押さえておきたいところです
- チェコフとカーンが顔見知りというのは有名な脚本ミスですね。TOSシーズン1の時点ではまだチェコフはエンタープライズに配属されていません
- コバヤシマルテストの様子が描かれます。このテストは絶対勝てない設定になっており、絶望的状況での行動を学ばせるのが目的なのですが、カークだけはプログラムに細工することで勝利してしまったという逸話になっています
- カークがカーン達をセティ・アルファ5号星に追放した半年後、セティ・アルファ6号星が爆発して5号星は不毛の土地になってしまったそうです。リライアントはそれを知らずに間違って5号星に来てしまったんですね
- 通常なら惑星のテラフォーミングは何年もかけて行うものですが、ジェネシス計画ではほんの数分で行ってしまいます。しかもその際に既存の生命は死滅させてしまうため、強力な兵器にもなるというわけです
- チェコフたちに寄生する蟲が大変気持ち悪いです。スタートレックではこういうグロ系の描写はあまりないので、たまに出てくるとやたら印象に残ります(TNG「恐るべき陰謀」なんかも嫌な話でした)
- ガラス一枚隔てた向こうに動力炉の炉心があって手動で直すとか、この辺はハイテクなんだかローテクなんだか良く分かりませんね
- 死に瀕していても立ち上がるときに裾を直すスポックがお茶目です(苦笑)
- カーンが自爆させたジェネシス装置によって新しい惑星「ジェネシス」が生まれたわけですが、放送版はこの辺がカットされていたため分かりにくいですね
- 今回登場したバルカン人女性士官のサーヴィックさんは次回も重要なポジションで登場しますが、役者が変わるので別人にしか見えません(苦笑)
- ここからどうやってスポックが復活するのでしょう! 初見の方は次回をお楽しみに!
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