新スタートレック:S5第25話「超時空惑星カターン」あらすじや感想など
シーズン5 第25話(通算125話)「超時空惑星カターン」”The Inner Light”のあらすじ
パーベニアム星系での調査を終えたエンタープライズは未知の探査機に遭遇する。
探査機の発する素粒子ビームに打たれたピカードは気を失い、目覚めたのは見知らぬベッドの上だった。
見知らぬ女性からケーミンと呼ばれ、3日間高熱で寝込んでいたと聞かされる。
情報を収集した結果、ここはカターンという星のレシクという街で、先ほどの女性はケーミンの妻エリーンだということが分かる。ケーミンは鉄工芸師で、趣味は笛だという。また街は干ばつよる水不足に見舞われていた。
5年が過ぎた。
ピカードはケーミンとして妻と暮らしていたが、まだエンタープライズに戻る方法は見つからなかった。
ピカードはエンタープライズでの出来事が夢だったのではないかと思い始め、妻との日々を現実として受け入れる。
さらに年月は過ぎ、2人の子供と共にケーミンは幸せに暮らしていた。
一方エンタープライズでは、気を失ったままのピカードを目覚めさせようとしていた。ケーミンの人生は夢の中の出来事なのだ。
ライカーは探査機からの素粒子ビームを遮断させるが、その途端ピカードは苦しみだし、夢の中のケーミンは倒れてしまう。
素粒子ビームを元に戻すと、ピカードの容態は落ち着きを取り戻す。
さらにケーミンの歳月は過ぎる。
ケーミンの娘メリボーは美しく成長し、科学者になっていた。彼女はこの惑星が死にかけていることに気づく。ケーミンも同じ結論にたどり着いていた。
カターンの滅亡は避けられなかった。しかしこの星の科学力では、脱出する方法はない。
一方ライカー達は探査機の航跡を分析し、約1000年前に超新星爆発で滅んだカターンという惑星から発射された物だということを突き止めていた。
妻を失い、年老いたケーミンは孫達と幸せに暮らしていたが、孫が大人になる日は来ないと分かっていた。
その日、ロケットの打ち上げが行われる。それはあの探査機の打ち上げだった。
家族の口から全てが語られる。
探査機は、誰かにこの星の出来事を伝えるための装置だった。
ただ誰かに覚えていて欲しい、そうすれば思い出の中で生きられる。
カターンの人々の願いはただそれだけだった。ピカードはその語り部として選ばれたのだ……
そしてピカードはエンタープライズのブリッジで目を覚ます。
気を失っていた時間はわずか25分だったが、ピカードにとっては30年に及ぶ出来事だった。
回収した探査機の中には、あの笛があった。
ピカードはカターンでの日々を噛みしめるように、その笛を吹くのだった。
補足情報や感想など
- 日本語サブタイトルのセンスはアレですが、ストーリーの方は超一級品です。スタートレックシリーズ全体でのベストエピソードに挙げる人も多い傑作中の傑作回ですよ!!
- スタートレックとしてもですが、SF作品として大変よく出来たお話です
- 1993年度ヒューゴー賞 (映像部門)を受賞しております
- 年老いたケーミンの前に家族や友人が現れて真実を語るシーンは何度見ても泣けます
- そして笛を吹くシーンでさらに泣かされます
- もはや語ることはありません。未見の方はとにかく本編を見ましょう
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