【30MS】失敗しても大丈夫!なグラデーション塗装方法の話
やっぱグラデーション塗装は綺麗!(今回は塗装編です)
今回の作品はグラデーション塗装をガッツリと施しました。
やはり塗装は超重要です。工作の方で多少失敗していても塗装でまとめてしまえば見栄えは断然良くなりますからね!(えー)
でも使用した塗料の種類はめっちゃ少ないです。サフとクリアーと肌の部分を数に入れなければ、たった4色だけしか使っていません。
- ミスターカラーGX(ラッカー)のクールホワイト
- 水性ホビーカラーのピンクとすみれ色
- エナメルカラーのライトグリーン
この4色です。
少ない色数でまとめることで、30MMから持ってきたメカ部分とシスター本来の部分との統一感を出そうという狙いもありました。
また系統の違う塗料を順に重ねて使うことで失敗したときの修正を楽にしています(後述)
まず配色から決めていきます
実は工作していた段階ではピンク系ではなく青系で塗り分けようかと考えていました。
仮組みの段階で写真に撮り、それをPC上で色づけして最初に配色を検討した時のものです。ですが塗ってはみたものの、どうも青白での配色にはピンときませんでした。
そこから色を変更したのがこちらです。完成状態の配色はここで決定しました。ナースキャップに十字マークが入ってしまっているのが完成品との一番の違いです。
いわゆる「赤十字マーク」を使っているわけではないのですが、あまり十字マークは使わない方がいいという話を聞いたので止めることにしました。
発色にはこだわります
メカものの場合下地を黒塗りにして重厚感を出す「黒立ち上げ」という手法があるのですが、美少女キャラの場合は逆に白から立ち上げて発色を良くしてあげた方が見栄えが良くなると思います。
今回の場合30MMと30MSのパーツを寄せ集めていたため、成形色に統一性がありません。特にスク水ボディの成形色は濃紺なのでこれを真っ白に変えてあげなければいけません。この下地作りには時間をかけました。
具体的には、まずグレーサフで全体を単一色に塗装。その後白サフを2~3回重ねて全体を白にまとめます。
ですが白サフだとまだ少しグレー寄りな感じがしましたので、そこからクールホワイトを吹いて更に発色を良くしてあげました(今回はクールホワイトを使いましたが、ガイアのピュアホワイトなども良いと思います)
この白色が十分に乾燥したら一度光沢クリアー(ラッカー)を吹いて塗面全体を覆っておきます。これで白の塗装面がある程度保護された状態になりました。
次にメカ部分の塗り分け。マスキングをしてピンクを塗り分けていきます。先述の通りここで使用したのは水性ホビーカラーのピンクです。
ラッカーの光沢クリアーで塗った保護面の上ですので、はみ出しや失敗はマジックリンで拭き取ってやり直すことが出来ます。水性ホビーカラーは乾燥してもマジックリンで拭き取れるという特徴があるのです。当然マジックリンはラッカーの塗装面を侵したりしませんよ。
これは気分的にかなり楽です。
ピンクの塗り分けが終わったところで再び光沢クリアーをかけてこの状態をセーブしておきます。そうしておけば次のグラデーション塗装で失敗しても、マジックリンで拭き取ることでまたこの時点まで簡単に戻って来られますからね。
グラデーション塗装の勘所
今回グラデーション塗装をしたのは髪の毛の先端のピンク、そこから頭頂部にかけてのすみれ色、ボディ部の白に対して行ったシャドウ吹きとしてのすみれ色です。
この手のグラデーション塗装についてはやはりエアブラシを導入する必要があります。いやまあ筆塗りでやれる手法もあるのですが、それはどちらかというと職人技に分類されるようなやり方なのでエアブラシ使った方が楽です。
エアブラシについても出来れば口径が小さいものの方がいいですね。私は0.2mmのものを使いました(まあ0.3でも出来ますけどね)
吹きつけの際の塗料の濃度はかなり薄めにします。
濃いめの塗料だと塗料の粒が飛んでしまったりして綺麗なグラデーションが難しいです。
かといって薄すぎると吹き付けたときに垂れやすくなってしまうのですが、私はそれを承知でだいぶ薄めに調合しています。要は垂れるほど吹かなきゃいいんです。
吹きつけの圧は弱め。うっかり多量の塗料が飛んだりしないようにニードルもかろうじて塗料が吹き出す程度の少量に絞ります。これならほんのちょっとしか吹き出しませんので、垂れるほど飛びません。
その代わりちゃんと色を出すために何度も何度も色を重ねなければなりません。時間がかかります! でもこれが一番綺麗に吹けると思います。
プロの方は短時間で仕上げるために濃いめの塗料でやるようですが、私にはそんな技術はありませんので時間をかけることで失敗の確率を下げているのです。
また、満足いく塗装が出来た時にこまめにラッカークリアーをかけてセーブすれば、マジックリンにドボンでその時点まで簡単に戻って来られますので、これも失敗対策にはオススメです。
ただクリアーを吹く度に乾燥時間が必要ですので、こちらも短時間で仕上げるには向かない手法ですね。その度にエアブラシを清掃するのも結構面倒です(なので清掃のいらないエアブラシはとても役に立つのです)
グラデーション塗装が終わったら全体をやはり光沢クリアー(ラッカー)で保護し、最後にエナメルのライトグリーンで墨入れと部分塗装を行いました。これが今回の差し色です(エナメル溶剤もラッカーの塗装面を溶かすほどの力はありませんので拭き取りが楽です)
これが終わったらまたエナメルの保護のためにクリアーを吹くのですが、私はここでUVカットクリアーを使っています。紫外線による塗料の変色を防ぐためです。
この塗面が乾いたら、いよいよ仕上げのスーパースムースクリアー!
これでしっとりと落ち着いたつや消しが出来れば完成です。ここまでの苦労がようやく実を結びます……