スタートレック・ヴォイジャー:S4第23話「700年後の目撃者」あらすじや感想など
シーズン4 第23話(通算91話)「700年後の目撃者」”Living Witness”のあらすじ
”戦艦”ヴォイジャーのジェインウェイ艦長はヴァスカン人と取引をし、ワームホールの情報と引き換えにキリアン人の虐殺を行っていた。
ジェインウェイはキリアン人のリーダー、テドランを追い詰めるため細菌兵器を都市にばらまき……
と、それはキリアンの史跡博物館に展示されたシミュレーション映像だった。
約700年前、圧倒的な戦闘力を持った戦艦ヴォイジャーがキリアン人を蹂躙し、大戦争を引き起こした際の再現映像なのだ。
このあとテドランはジェインウェイに殺され、キリアン人はヴァスカン人に征服された。2つの民族は今では共存しているが、差別や対立は今でも根深く残っていた。
そんな折、ヴォイジャーのデータ記録装置が発見される。それはホロプログラムドクターのバックアップデータだった。
博物館の設立者で歴史研究者のクォレンはそのデータの再生に成功する。
700年ぶりに再生されたドクターは事実無根な再現映像の数々を見て言葉を失う。事実はキリアン人がヴァスカン人を侵略し、ヴォイジャーはそれに巻き込まれただけだったのだ。
だが長年信じてきた歴史を否定され、クォレンは大きなショックを受ける。
最初はドクターを信じようとしなかったクォレンだったが、真実を知るべきだと思い直し、ドクターから正しい歴史を聞くことにする。
しかし歴史解釈が間違っていたという噂は人々の間に広まり、2つの民族は対立し紛争に発展してしまう。
ドクターは自分のせいで死者が出るような紛争が起きたことに心を痛め、自分を消去するようクォレンに依頼する。
だがクォレンは真実を明らかにし、民族の対立に終止符を打つことこそ最良の解決策だと訴え、2人は証拠となるトライコーダーを探すことにする……
この事件の後、2つの民族はようやく本当の意味で和解することになった。
ドクターはこの星で厚生大臣として長年勤めた後、小さな宇宙船で旅立ったという。
目的地は遙かなる故郷、地球……
補足情報や感想など
- ヴォイジャーを代表する傑作回を一つ挙げるとしたら、私は迷わずこの回を推します。日本語タイトルも良いですね
- 今回の監督はトゥヴォック役のティム・ラス氏です。それも監督デビューですってよ!
- クルーの中にケイゾンがいるのはちょっと驚きます
- 役者さん達が普段とは違う性格の役柄をノリノリで演じているのが伝わってきますね~。皆さん悪役ムーブ好きそうだもんなぁ(苦笑)
- 艦内の保安部隊として、ボーグほど最適なチームはいませんね
- 700年経っても終わらない民族紛争、歴史の歪曲、差別、といった問題をこういった形でテーマに織り込めるというのは、まさにSF作品の醍醐味と言えましょう
- 本物のクルー達はもうみんな死んでしまっていて自分だけが取り残されているというのは、ドクターにとっては物凄い喪失感でしょうね
- 最後にドクターが故郷へ向けて旅立ったというのがジーンときます。こういうシンミリとした終わり方大好きなんですよ
- ドクターが地球にたどり着けたのかが心配になりますが、700年後というと3074年です。あー、3069年に大火が起きちゃってますよぉ……(と言うことはDISの方にこのドクターが登場してもおかしくないんですよね?)
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