【ST関連作品】宇宙探査艦オーヴィル:S1第3話「ある少女について」あらすじや感想など
シーズン1 第3話「ある少女について」”About a Girl”のあらすじ
ボータスと彼のパートナーであるクライデンの間に娘が生まれた。
男性しかいないはずのモクラン人にとって、女の子が生まれるというのは大変稀なことだった。しかしボータスは、娘の性転換手術をドクター・クレアに依頼する。彼らの文化では女性であることは障害に該当し、差別の対象になってしまうという。
ドクターがこの依頼を拒否し、艦長もその申し出を却下したため、ボータスはモクラン政府に赤ん坊の保護と手術を要請する。
ゴードンに見せられた映画が切っ掛けとなって、ボータスは娘をありのままに育てようという考えに目覚めるものの、クライデンはそれに猛反対する。実はクライデンも女性として生まれて性転換手術を施されたという過去があったのだ。
意見は対立し、結論はモクラン星の調停委員会に委ねられることになった。
だが審議はボータスにとって不利な状況で進んでいく。これをひっくり返すため、エドは山奥に隠れ住んでいたモクラン人の女性ヘヴィーナに証言を依頼した。彼女は女性のまま生きてきた数少ないモクラン人だった。
しかも彼女はゴンダス・エルデンという名で多くの名作を発表した偉大な作家でもあった。彼女の言葉は調停員達の心に響く。
だが下された裁定は、性転換手術の実施を命じるものだった。
トパと名付けられた赤ん坊は娘から”息子”となり、この騒ぎのことなど知ることもなく、安らかな寝顔を見せるのだった。
補足情報や感想など
- 今回の監督はブラノン・ブラーガ氏です(スタートレック:エンタープライズの打ち切り原因を作った2人のうちの一人だったりします)
- ボータスの娘は三毛猫のオスみたいな存在ですね
- 今回の元ネタはTNGシーズン5第17話「両性具有ジェナイ星人」かな?
- いきなり西部劇になるシーンはホロデッキなのがバレバレですが、そこからダンス対決になるのは笑えました
- ゴードン達がボータスに見せた映画は「ルドルフ 赤鼻のトナカイ」
- ケリーが引用していたのは「survivor」の歌詞ですね
- 地球とモクラン星との文化や倫理観の違いを描くという実にスタートレック的なお話でした。コメディが所々に挟まってはいますが、割と重めのテーマを扱っています
- 決着を付けるために裁判を行うという展開も実に”らしい”ですねぇ
- 性別が個人の優劣を決める理由にはならないと証明するために、証言台にバカを連れてくるという発想はなかった(大笑)
- それにしても男だけの種族を登場させてそのカップルを描くというのは、スタートレック:ディスカバリーの露骨な同性愛描写よりもヒネりが効いていて、ずっと冴えたやり方のように感じます
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