スタートレック:ディスカバリーS5第9話「ラグランジュポイント」あらすじや感想など
シーズン5 第9話(通算64話)「ラグランジュポイント」”Lagrange Point”のあらすじ
ルーン団長が死んだという情報が広まったことでブリーン帝国の後継者争いは紛糾する。
皇帝の座を狙うタハル団長もドレッドノート艦を追って動き出した。ブリーン艦隊が創始者の座標へと迫り、サルー大使やトゥリナ大統領は引き留めのための外交交渉に尽力する。
一方、応急修理のみの不完全な状態でジャンプしたディスカバリーは、連星ブラックホールの近くにジャンプアウトした。
2つのブラックホールのラグランジュポイントに目的の人工物を発見したものの、ギリギリで追いついてきたドレッドノート艦にそれを奪われてしまった。
バーナム達は物体奪還のため、ブリーン人に化けてドレッドノート艦への潜入作戦を実行するのだが……
情報を整理してみる
- 今回は久々にジョナサン・フレイクス監督です
- ラグランジュポイントというのは実際にある用語で、引力の釣り合いが取れる場所をいいます。例えばガンダムでいえば、地球と月の重力の釣り合いが取れる場所にスペースコロニーを設置することで軌道が安定する、といった設定でも使われるわけです
- バーナムが図書館で教えられたヒントは「多数の間に1つを作れ」でした
- モルが携帯パターンバッファという装置でラアクの遺体を保存していましたが、これは転送バッファの利用ですね。転送バッファに人や物を情報化して保存するというのは、TNG「エンタープライズの面影」やVOY「偽りの亡命者」などでも描かれており、SNWではドクタームベンガが娘の病気の進行を止めるのにも使っていました。その携帯版ということでしょう
- 物体は一種の転送ポータルで、創始者の技術の在処へと通じる一方通行の「どこでもドア」になっていました。しかしポータルに進んだ先に何があるのかは全く分かりません
- ドレッドノート艦のシャトルベイにディスカバリーが突入して混乱する中、モルはポータルの中へと進み、バーナムもそれを追いました
- 物体が破壊されたことで、ポータルはワームホールのような形で宇宙空間にあらわになり、船への収容も出来なくなってしまいました
ここまでの遺物収集の流れ
隠し場所:担当科学者(種族)教訓
- リレクの墓地:ヴェレク博士(ロミュラン人)文化的背景の重要性
- トリルの聖地:ジナール・ビックス(トリル人)異なる生命体への敬意と尊重
- ISSエンタープライズ:ドクターチョウ(テラン人)未来は自分で切り開ける
- ハレムノ:クリール博士(デノビュラ人)科学技術は重大な責任を伴う
- 永遠の回廊と保管庫(現在の位置はバッドランド):マリーナ・デレクス博士(ベタゾイド人)自分の弱さを認めること
今回の感想
変装しての敵地潜入って明らかに無謀な作戦なんですが、こういう無茶な上陸任務はスタートレックでは割とよくあることです。
でも潜入メンバーがメインキャラクター達ばかりなので安心です。赤服の一般クルーがいたら危なかった(苦笑)いや最終回間際なのでもしかしたらという考えもチラッとはよぎりましたが……
ディスカバリーでの敵艦突入も盛り上がるポイントですが、ドレッドノート級は思ったほど強くないな!というか艦内のセキュリティも含めて運用が駄目過ぎる。ブリーン人達は思ったより気さくで親しみが持てましたけどね(苦笑)
前回少しは理性的になったかと思ったモルですが、今回は相変わらずでやっぱりあまり魅力的な敵役ではないですなぁ。基本的にわがままな子供なんですよね。
「多数の間に1つを作れ」というヒントは、まあ素直に考えれば「多数の種族間における協調と協力」を示唆するような内容なのだろうと思います。おそらくこの辺はあまりヒネらずにストレートにテーマを出してくるんじゃないかしら。
あとどうしても感じてしまうのですが、次回最終回でシリーズとしてもオーラスだというのに、ブリッジクルーが初期からはだいぶ変わってしまったのが寂しいところです。
新人の操舵手が頑張って操船していてそれはそれでいいのですが、まだ彼らに親しみを持てるほどキャラ描写はされていませんし、やはりその席にはデトマーとオオセクンに居て欲しかったのですよ(次回戻ってくるかしら……?)
ずっと船長席に座ることを拒んでいたレイナー副長が覚悟を決めて座るのは少々わざとらしくもあるものの、ラストの引きとしてはいい感じ。
さあ次回ついに最終回です。
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