スタートレックDS9:S4第3話「父と子」あらすじや感想など
シーズン4 第3話(通算75話)「父と子」”The Visitor”のあらすじ
ある雨の日、場所はルイジアナ
年老いたジェイク・シスコの家に作家志望の女性メラニーが訪ねてくる。メラニーは”作家”ジェイクの大ファンだった。
しかしジェイクは40歳前に筆を折り、小説を書かなくなったという。
ジェイクは彼女に、自分が断筆した理由を語り始める……
18歳のある日、父のシスコに連れられてガンマ宇宙域へと観測に出かけていたが、突然の事故でシスコは消滅してしまう。
唯一の家族を失ったジェイクは地球のペニントン大学への進学を考えるが、あらゆることにやる気を見いだせないでいた。
その頃DS9周辺ではクリンゴンとの関係が悪化しており、民間人の待避が進んでいた。しかしジェイクはDS9から去る決意を持てなかった。
そんなジェイクの前にシスコが現れる。事故で亜空間に引き込まれたシスコの体は時間の流れの外で存在していたのだ。だが救出は失敗しシスコは再び消えてしまう。
ジャッジア達は懸命に救出を試みるが失敗し、やがて連邦はDS9からの撤退を決める。
地球の祖父の元に身を寄せ作家として成功したジェイクは、次第に過去のことを忘れ始める。
だが社会的に成功した彼の前に再びシスコが現れる。沢山のことを父に伝えたかったが、再び父は姿を消してしまう。
ジェイクは小説を書くのを止め、父を救う研究に没頭する。だがそのために作家を引退し、妻とも疎遠になってしまう。
そして50年ぶりにワームホールに亜空間変動が起きた日、ジェイクは再びシスコに出合う。
だが今回も救出に失敗する。シスコはジェイクに、父のためではなく自分の人生を大切に生きろと諭して消えてしまう。
ジェイクは再度筆をとり、人生の最後に短編を書き上げていた。
その短編をメラニーに託すと、父を救うための最後の作戦を実行に移す。
年老いたジェイクの前にシスコが現れたとき、ジェイクは自ら命を絶つことにした。ジェイクの存在が亜空間を隔てて父をこの世界線に引き留めていたのだ。
ジェイクの命が尽きた瞬間、シスコは事故の起きた時間に戻され、事故は未然に防がれた。
ただ一人全てを覚えているシスコは、自分のために全てを犠牲にしたジェイクを思い、まだ未来への可能性に溢れた18歳の息子をしっかりと抱きしめるのだった。
補足情報や感想など
- シーズン4始まったばかりですが、シーズン4を代表する、というかスタートレックシリーズを代表する傑作エピソードの一つです
- ジェイクの小説は「アンスレム」という長編が1作と、短編集一冊の2作しかないそうです
- この世界線だとノーグは艦隊で順調に出世していますね。40前で中佐、50代で大佐って、ピカード艦長と肩を並べる地位ですよ!
- 年老いたベシアが退役艦のディファイアントを操作しながら「二次元コントロールパネルなんて今ではない」と言ってましたが、確かにのちの「ピカード」とかを見るとコンソールは3次元タイプに変わりますね
- モーンがクワークのバーの店主になっているというのは笑いました
- この世界線ではDS9がクリンゴンの物になっていたりドミニオンと決着が付いていなかったり等、色々と腑に落ちない点はありますが、そこは主題ではありませんので気にしないでおきましょう
- 主題である親子関係の方が実に見事で、終盤の2人の演技には引き込まれます。しかもちゃんとSFでしか出来ないギミックが生かされているんですよねぇ。こういう話が突然出てくるからDS9は侮れないのです
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