スタートレック:ディスカバリーS2第14話「甘い悲しみ パート2」あらすじとか情報整理とか感想とか
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シーズン2 第14話「甘い悲しみ パート2」Such Sweet Sorrow, Part 2
いよいよシーズン2も最終回を迎えました。
不利な状況での戦いが続く中、彼らは”未来”をつかみ取れるのでしょうか……
(以下ネタバレあり)
第29話(通算)のあらすじ
タイムスーツの組み立てを急ぐ中、戦闘が始まる。
無数の小型無人ドローンに苦戦するエンタープライズだったがポー女王の助言もあり何とか持ちこたえていた。
完成したタイムスーツでバーナムは船外へ飛び出す。シャトルで援護に続くスポック。しかしシールドを降ろした隙にディスカバリーへのリーランドの侵入を許してしまう。リーランドを追うジョージャウとナーン保安主任の二人。
エンタープライズには不発の魚雷が突き刺さり、コーンウェル提督と副長が対処に向かう。
シールド残量もわずかとなり絶体絶命な2隻だったが、そこにクリンゴン艦隊とケルピアン艦隊が救援にやってくる。
バーナムは未来へのワームホールを開こうと急ぐが、どうしても開くことが出来ない。スポックは、未来に飛ぶためには一度過去へ飛んでこれまでの信号を完了させておく必要があると気付く。
バーナムは過去へジャンプし、1から5までの信号を完遂して現在へ戻る。
コーンウェル提督は魚雷の被害を最小限にするために自らを犠牲にする。ジョージャウは死闘の末、罠に誘い込んでリーランドを倒す。
バーナムは未来のテラリジウムへのワームホールを作り、ディスカバリーが彼女を追跡できるように6つめの信号を発生させる。
ディスカバリーとバーナムはワームホールの中へと消える……
シャトルが破損しディスカバリーに戻れなくなったスポックはエンタープライズに収容される。
残った者達は口裏を合わせ、ディスカバリーは爆発消滅したと報告する。またディスカバリーや胞子ドライブに関する情報はその危険性から機密扱いとなる。当然バーナムの存在についても語られることはなくなった。
修理が終わり次の任務に向けて出発するエンタープライズの彼方には、約束の7つめの信号が輝いていた……
情報を整理してみる
- ”31”艦隊に乗船しているのはリーランド一人のみ、他は全て無人のドローン船
- タイラーはルレルとともにクリンゴンの救援を連れてくる
- シランナは兄からの別れのメッセージを聞いてバウル船で救援にやってくる
- ドクター・カルバーもディスカバリーに残り、スタメッツと共に歩む道を選ぶ
- ジョージャウはリーランドが侵入してくることを予期し、球体データを胞子ドライブのコンソール内に隠して罠を張った
- バーナムは無事に未来に着いたら7つめの信号で無事を伝えると約束する
- セクション31は組織を再編されることになりタイラーが指揮官に就任する
- スポックの提案により、ディスカバリーや胞子ドライブ、タイムスーツにかかわる全ての情報は極秘とされ、口外した場合は反逆罪に問われることになった
- スポックが言っていた宇宙艦隊規則157条3項「艦隊士官は歴史的事件への関与を控えよ」というのはDS9の104話でも言及されていた項目ですね
- 7つめの信号がベータ宇宙域、地球から5万1千光年先に確認される(そこはテラリジウムの場所、最大ワープでも150年かかる距離。当然胞子ドライブのないエンタープライズでは到達することは出来ません)
ここまでに描かれた”赤い天使”の行動と”信号”の目的
2053年
第3次大戦中の地球から避難民をニュー・エデンに移し未来の拠点の礎とする
20年前
”ダイダロス計画”でバーナムの両親が”赤い天使”スーツを作成する
十数年前(論理至上主義者がバーナムを殺そうとしたすぐあと)
幼少時代のスポックに家出したバーナムの居場所を教える(バーナムを助けるため)
数ヶ月前
スポックの前に現れ全生命体滅亡の危機を警告、彼に7つの信号を提示する
2257年(劇中の現在)
信号1:小惑星帯にディスカバリーを呼ぶ(USSハイアワサを救助させ暗黒物質を回収させる)
信号2:惑星テラリジウムにディスカバリーを呼ぶ(災害を阻止させる)
信号3:惑星カミナーにディスカバリーを呼ぶ(ケルピアンとバウルを和解させる)
信号無し:エッソフ4号星にて”赤い天使”を捕獲フィールドに捕らえ、正体がバーナムの母親だと判明する
信号4:惑星ボレスにディスカバリーを呼ぶ(タイムクリスタル入手のため)
信号5:惑星ザヒアにディスカバリーを呼ぶ(タイムクリスタルの使用法を入手するため)
信号6:ディスカバリーをワームホールに誘導する
信号7:戦いから124日後、未来のテラリジウムからの無事を伝えるメッセージ……(?)
930年後
バーナムの母が出現、惑星テラリジウムに拠点を置く
ディスカバリーが到着(したはずなのだが……?)
今回の感想
まあ概ね治まるところに収まった最終回という感じではありますが、色々と疑問点や突っ込みどころもありますね(苦笑)
特にタイラーがルレルと一緒に救援に来たのは納得いかないなぁ。クリンゴンが助けに来ること自体はいいんですよ、存亡の危機に瀕しているのは同じなんだし。でも死んだことにしているタイラーを同じブリッジに乗せちゃダメでしょう。救援を頼むだけならタイラーの存在を隠したままでもやり方はあるでしょうに。まあ「今日は死ぬにはいい日だ」といった定番の台詞などは楽しめましたので良しとしましょう。
最大の突っ込みどころは最後のところですよねぇ。まさかこんな力業で歴史からディスカバリーや胞子ドライブの存在を抹消してしまうとは(笑)
バーナムの名前はクリンゴン戦争の切っ掛けを作った人物として囚人の間ですら有名になっていたのですから、歴史から抹消するのはかなり無理があるとは思うんですけどね。まあ後の歴史を描いたシリーズと辻褄を合わせるには致し方ありますまい。
とはいえ、綺麗に纏まって終わりましたので、このままシリーズ終了になっても全く不満の残らない最終回だったと思います。でも続くのよね……
シーズン2全体の感想
シーズン1は前半がクリンゴン戦争、後半が鏡像宇宙での冒険という流れで、めまぐるしくストーリーが展開していきました。もう本当に先の展開が予想できない楽しさがありましたね。
それに対しシーズン2は7つの信号という大筋があった上で、一話完結型のスタートレック的な話を繰り返しながら大筋の伏線を張り巡らせていくという構成でした。個人的には如何にもSF的なエピソードが多くてシーズン2の方が好みですね。
エンタープライズがストーリーに絡んできたのも良かったです。せっかく同じ時代を描いているのですから、こういうファンサービスは素直に嬉しかったですよ。まあタロス星がらみの部分は過去作のエピソードと密接に関わりすぎていて、見ていない人はちょっと置いてけぼり気味だった気はしますが。
船内の人間関係もシーズン2では安定していますし、新規加入のパイク船長がとにかく頼もしくて安心できました。不穏な雰囲気だったロルカ船長とは大違いですよ。そこにジョージャウ元皇帝やセクション31の存在がいい刺激になっていたと思います。
ただまあ、”コントロール”との戦いには色々と不満というか、もっと良い対抗策はありそうだけどなぁ等と思いながら見ていたのも事実。この辺をもうちょっと煮詰めてくれていたらという思いもあります。
とは言え、全体としては大変楽しめたシリーズでした。
これでシーズン3は一体何をやるんだろう……危機に次ぐ危機で飽きさせない展開が持ち味のシリーズですので、またとんでもない危機的状況に放り込まれるのだろうとは予想できますが……ディスカバリーの皆さんのご苦労が偲ばれますね。
ディスカバリーは(座標さえ分かれば)胞子ドライブで宇宙のどこへでも行けますし、平行宇宙へだって理論的には航行可能。その上今回で時間旅行の技術も入手してしまいました(タイムクリスタルの制限はありますけどね)
その気になれば過去シリーズのどこへだってお邪魔することが可能というとんでもないチート艦になっちゃいましたよ。
もう今後どこへ行ったって驚きませんよ(苦笑)
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