スタートレック・ヴォイジャー:S7第13話「宿命の殺人星人」あらすじや感想など
シーズン7 第13話(通算159話)「宿命の殺人星人」”Repentance”のあらすじ
救難信号を受け駆けつけたヴォイジャーは、大破寸前の船から乗員を救出する。
その船はナイジア人の囚人護送船で、乗員は死刑囚と看守達だった。
ナイジア人の死刑囚に対する扱いは惑星連邦の基準とは程遠いものだったが、ジェインウエイは内政不干渉の原則を貫くよう徹底する。
だが看守達のリーダー、イェディクの囚人に対する態度は艦内に波紋を広げていく。特に囚人の一人アイコに対する態度は目に余るものがあった。
またジェレグという囚人はベンカラ人だからというだけで証拠もなく死刑を宣告されたらしく、それを知ったニーリックスは彼に同情する。
イェディクの暴行によりアイコは重傷を負い、ドクターはセブンのナノプローブを用いた治療を施す。
だが治療を受けたアイコは、これまで感じたことのなかった罪悪感を感じ始める。ナノプローブのために暴力的衝動を引き起こしていた脳の疾患も治療されたためだった。
そんな中、突如現れた異星人の船が攻撃をしてくる。その隙に囚人達は脱走し、イェディクを人質にしてシャトルを奪おうとする。
しかしアイコのおかげで脱走した囚人は全員捕らえられる。実はジェレグがニーリックスを利用して弟に連絡を取り攻撃を手引きしていたのだった。
その後改心したアイコの上訴が検討されたが、それは棄却され彼の死刑は確定した。
彼の立場にボーグドローンだった頃の自分を重ね合わせていたセブンは、法の不条理と不公平さに憤りを感じ、心をかき乱されるのだった。
補足情報や感想など
- 今回のテーマは死刑制度と囚人の人権です。あまり目新しい主張はありませんが、かといって簡単に答えの出る問題でもありません
- それにしても殺人星人とか、ウルトラファイトみたいなサブタイトルですねぇ
- 惑星連邦は死刑制度を廃止していますが(一般命令4条だけが例外)、一方で艦隊士官の死亡率などを見ると命の重みに疑問を感じる部分はありますね(苦笑)
- 「尊重されるべきは被害者」というナイジア司法の原則は、これはこれで実に筋が通っています。この視点は現実の司法ももっと尊重すべきかと
- 本性がバレてからのジェレグの安っぽい小悪党ぶりは、むしろ清々しいくらいですね
- 囚人に感情移入してしまうセブンとニーリックスという展開は、やや安易ではありますが悪くないストーリーだったと思います
- 日本語吹き替えだと「犠牲者の遺族は上訴を受け入れてくれることになった」のあとに「上訴は棄却された」と続くのでちょっと戸惑います。字幕の方が正しく訳してますね
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