スタートレック・エンタープライズ:S1第13話「遥かなる友へ」あらすじや感想など
シーズン1 第13話「遥かなる友へ」”Dear Doctor”のあらすじ
ドクター・フロックスはエンタープライズでの生活を楽しんでいた。彼にとって人間との関わりは驚きと発見の連続なのだ。
エンタープライズは漂流している宇宙船を発見する。それはワープを持たないヴァラキア人の船だった。
ヴァラキア人の母星は不治の病に苦しんでおり、進んだ文明の種族に助けを求めるために旅をしているというのだ。
アーチャーはフロックスに治療法を探すよう指示し、彼らの惑星へと進路をとる。
だが現地の状況は思っていたよりも悪かった。またその惑星ではヴァラキア人の他にメンク人という別の種族が暮らしていた。メンク人は病気に感染していなかった。
メンク人はヴァラキア人よりも原始的な生活をしていたが、十分に知的な種族であることを知ってフロックスは感心する。
分析の結果、実はこの病気は伝染性の物ではなく、ヴァラキア人の遺伝的な疾患だと判明する。有効なな治療法がなければ、2世紀もすればヴァラキア人は自然に絶滅してしまいメンク人がこの惑星の支配者に取って代わるだろう。
ドクター・フロックスは苦労の末に暫定的な治療法を見つけ出した。
しかしそれを用いた場合ヴァラキア人とメンク人の正しい進化を歪めてしまうのではないかと考える。だが医者としては目の前の患者の命を見過ごすことも出来ない。
このジレンマから、フロックスはアーチャーと対立してしまう。
アーチャーは悩んだ末に治療法をヴァラキア人に与えることにする。だがそれは絶滅までの時間を少し延ばすだけに過ぎなかった。
アーチャーはワープ技術も与えて欲しいというヴァラキア人からの要請は却下する。これ以上の干渉は避け、あとは彼ら自身の努力に任せることにしたのだ。
フロックスは治療法を隠そうと考えた自分を恥じ、正しい判断をしたアーチャーに感謝するのだった。
補足情報や感想など
- ドクター・フロックスに焦点が当たる回です。彼が人間を観察していく様子はなかなか愉快です
- 上映会で流れていた映画は「誰がために鐘は鳴る」(1943年)とのこと
- フェレンギ人の名前が出てきましたが、この時点だとバルカン人もフェレンギを知らないんですね。もう一つ言及されていたムクレクサ人という種族は他のシリーズでも登場したことがありません
- ワープ以前の文明に干渉しないという「艦隊の誓い」は当然まだ無いわけですが、その思想が生まれる切っ掛けとも言えるエピソードです。判断基準がまだ無い中で思い悩むアーチャーやフロックスの姿は大変立派で感心します。カーク船長にもぜひ見習って欲しいですね(苦笑)
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