スタートレック・ヴォイジャー:S7第20話「夢みるホログラム」あらすじや感想など
シーズン7 第20話(通算166話)「夢みるホログラム」”Author, Author”のあらすじ
ヴォイジャーは艦隊の指示により「ワトソン作戦」を実行する。それはバークレイとセブンの発案によるもので、短時間ではあるがリアルタイムでの相互通信を可能にするものだった。
その通信を使い、ドクターはブロート&フォレスタ社のアードン・ブロート氏と連絡を取る。”ディクソン・ヒル”シリーズを出版した有名な出版社だ。
ドクターは自作のホログラム小説を出版してもらおうとしていた。
だがクルー達がそのホロ小説を試してみると、その内容はヴォイジャーをモデルにしつつもキャラクターを大幅に悪辣なものとして描写していた。もしこのホロ小説が世に出れば、世間はこれがヴォイジャーで起きた事実と受け取りかねない。
ドクターはアルファ宇宙域にいる多くの同胞達が、人間達に道具として扱われ抑圧されている現状を訴えるためにこの小説を書いたのだ。
ドクターはクルー達の苦情を無視して出版準備を進めるが、トムのおかげで自分の行為が友人を傷つけていることに気付き、登場人物を書き直すことにする。
だが出版社は書き直しを待つという約束を破って配信を始め、連邦中にホロ小説は広まってしまう。
作者がホログラムであるため、出版社はドクターの権利を認めずに勝手に出版を進めてしまったのだ。
出版の差し止めのためには、ドクターの権利を法的に認めさせる必要があった。
裁定はドクターの不利な状況で続くが、クルー達の証言のおかげで作者としての権利は認められ、ホロ小説は回収されることになった。
ただドクターの人間としての権利についてまでは認められなかった。
真の勝利を得られなかったことは残念だったが、ドクターはクルー達の友情に感謝するのだった。
補足情報や感想など
- 繰り返し出てきている「ホログラムの人権」というテーマに対しての、ヴォイジャーなりのまとめ回と言うところでしょう
- テーマは重めですが、描写やシナリオはコメディタッチで進みます。この辺の塩梅は上手いですねぇ
- 合間に挟まるハリーと母親の会話とか、ベラナと父親の会話などが実に良いです
- ドクターの権利問題から人権を問う裁判へとスライドしていくのはTNGのデータ裁判の回(シーズン2「人間の条件」)の焼き直し的印象が感じられ、その点は少々残念です。
- とはいえドクターを救うのがクルー達との友情という落とし所は、ヴォイジャーらしくて気持ちいいものだったと思います
- 君の意見は非論理的だ!と論破されてしまうトゥヴォックはちょっとかわいいです(苦笑)
- ラストシーンの炭鉱で働かされるマーク1モデル達、というシーンはなかなか衝撃的ですね
- ニーリックスの料理レシピ本も出版してあげれば良いのになぁ
※実は紙の本なら現実にあったりします
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