格安でも十分な性能
私は室内でのトレーニングに、格安スピンバイクを使用しています。
ハイガーの という機種で、アマゾン価格は¥22,300円(2018年10月現在)という、格安製品です。これが販売されるようになる前は、本格的なスピンバイクは安い物でも10万円位するのが普通で、なかなか手を出す気にはなりませんでした。
以前はロードレーサーを室内に持ち込み、ローラー台に設置してのトレーニングをしていたのですが、ローラー台の場合
- 音がうるさい
- ロードレーサー1台分とローラー台を設置するため、かなりの場所を取る
- チェーン油が飛んだりして、室内を汚しやすい
という欠点がありました。
中でも音がうるさいのは最大の欠点でした。のんびりペダルを回しながらテレビを見るような事はとても出来ません(テレビの音が聞こえない)
運動強度を上げて追い込んだ練習をするときはテレビ見るような余裕はなくなるので構わないのですが、本気で回すと回転音はさらに大きくなるため、今度は夜間の近所迷惑を気にしなければなりません(うちは集合住宅なので・・・)
それがこのスピンバイクを購入して回してみたら、まあ静かなこと静かなこと。
ポジションの調整範囲が限られているなどの不満点もありますが、ちょっと工夫してあげれば、室内用に最適なトレーニング機材に化けてくれます。
私が手を加えているポイントは3つです。
1.サドルを交換する
基本中の基本ですね
標準で付いてくるサドルは座面が広くスプリングクッションが付いているのですが、スプリングのような衝撃吸収装置は起伏のある路面を実走している時には有効ですが、固定されたスピンバイクでは全く無意味です。
それどころか、サドルが動いて腰が安定しなくなってしまいますので、トレーニングには邪魔とも言えます。
写真のように、普通のロード用サドルに交換できますので、これは必須です。
2.ペダルを交換する
ペダルはトゥクリップ付きの重たいペダルが付属していますが、私は樹脂製の軽い物に変えています。
出来るだけ平たい物を選びました。
裸足や靴下だけで乗ることを想定したからです。
本格的トレーニングならしっかりしたビンディングペダルを取り付けて、専用シューズを履いて乗るのがベストだとは思うのですが、これについては「気楽に乗れる」ことを重視しました。
シューズを出して履く、という準備作業無しに、気が向いたらサッと乗ってペダルを回し始められるということに大きな利点を感じたのです。
あまり「トレーニングをやるぞ!」と身構えてしまうと、始めるのが億劫になってしまうことが多いもので・・・
やる気を出すためには、まず始める事が重要なのです。
3.メーターを交換する
標準でスピードメーターが付いていますが、回転を計測してだいたいの数字を表示しているだけで、負荷の変動は全く反映してくれません。
しっかりトレーニングするには負荷をかける事が大事です。
本格的に負荷を意識したトレーニングとなると、パワーメーターを利用するのがベストですが、格安スピンバイクに取り付けるには少々高額すぎるので却下です(安い物でも10万円前後しますので・・・)
ちなみに格安スピンバイクにパワーメーターを取り付けようとするとするなら、ペダル型パワーメーターの中から選ぶ事になります。クランク型やハブ型パワーメーターは、スピンバイクの構造上取り付ける事は出来ません。
次に考えられるのは心拍計です。
最近は心拍計もだいぶ安価になりましたので、これなら十分選択肢に入ります。
オススメなのは昔ながらの胸にバンドを巻いて計測するタイプです。このタイプならハンドルの持ち方を色々変更しても、正確に計測し続けてくれます。
ただ、心拍をちゃんと見ながらのトレーニングも結構キツいです。
というより、キツいレベルで追い込まないと効果が低いですので、ウォーミングアップを含めて、しっかり時間を取って行うトレーニングになります。
そこまでやらずに、気楽にペダルを回したいときもありますので、その際の目安用にはケイデンスメーターを取り付けています。ケイデンスとは1分当たりのペダルの回転数です。
ロードレーサーの場合、ケイデンス90くらいが標準といわれています。まあ個人差もありますので大体の目安というところですが、初心者の頃はケイデンス90も結構キツかった記憶があります。
120~130くらいのケイデンスを30分維持する、といったトレーニングも時々やるのですが、簡単そうに見えてやってみるとこれが結構効きます。
ケイデンスの計測できる自転車用のメーターは各社から販売されていますが、キャットアイの一番安い物でも、4000円程度。
別にスピードは計測できなくてもケイデンスだけ計測できれば十分ですので、私は安価なスピードメーターをケイデンス計として取り付けています。本来スピードしか計測できないメーターですが、ちょっとした設定変更で、ケイデンスメーターとして使用できます。
タイヤ周長の設定を1667mmにしてあげれば、スピード表示をケイデンス変える事が出来ます。このメーターはcmでの設定しか出来ませんでしたので、167cmで設定してやりました。
センサーマグネットをペダル軸の後ろに貼り付け、センサーは両面テープでベルトカバーに留めています。
この設定だと、スピードの1の位がケイデンスの10の位になりますので、下の写真の状態でケイデンス99というわけです。
トレーニングメニューは?
- LSD走
- 心拍を見ながらのメディオ走・ソリア走
- タバタトレーニング
といったあたりが、スピンバイクを使ったトレーニングの定番でしょうか。
時間が無いときは簡単なウォーミングアップとタバタトレーニング1セットで済ませてしまう事も多いのですが、タバタは元々かなりきついトレーニングですので、終わった後はしばらく身動きできなくなりますね。
こういったトレーニングを真面目にやっていると、ヒルクライムのタイムも確かに向上します。逆にサボっていた場合は確実に結果が悪くなりますね・・・
仕事で疲れていたりすると、ついつい面倒くさくなってトレーニングをサボってしまいがちです。室内トレーニングは外を走るのと比べて圧倒的に退屈という欠点があり、なかなかやる気が起きません。それに追い込こんだトレーニングは本当にキツくて苦しいですし。
やはりトレーニングに一番必要なのは、その辛さに耐える精神力なのではないかと、痛切に思うのです。
交換されたペダルについて詳しく教えてください。
同じスピンバイクでペダルを交換しようと購入しましたがサイズが合わず失敗してしまいました。
何卒、よろしくお願いします。
私が購入したのはこちらのペダルです。
https://amzn.to/2IPnq7Q
既にアマゾンでは取り扱いが終了しているペダルなので残念ながら購入はできませんが、規格的にはごくありふれた9/16のペダル軸サイズの製品ですので、同等品はすぐに見つかると思います。
私も人からの受け売りなのでえらそうなことは言えないのですが、こういう計算です。
ケイデンスとは1分間のペダルの回転回数ですから、秒速1回転でケイデンスは60になりますよね。
1分間に60回転なら1時間では3600回転です。
スピードメーターをケイデンス計として使おうというわけですから、この回転数の時に時速60km/hを表示する設定を考えればいいのです。つまり
3600回転×タイヤ周長=60km=60000000mmになればいいので
タイヤ周長=60000000mm÷3600=16666.66…mm
に設定すればスピード表示をケイデンス表示に出来るというわけです。
ですがこんな桁数の多いタイヤ周長を設定できるメーターなんて多分どこにもありませんから、一桁小さくした上で四捨五入して1667mmで設定することで、一桁表示はズレますがケイデンス計として使うことが出来るのです。
私の場合、メーターの設定範囲の都合で167cmに設定していますが、これで発生する誤差は0.2%程なので実用上は特に問題ないと思います。
ご返答有り難うございます。
なるほど、と感心しました!
今日、ご紹介のサイクルコンピュータが届くのですが、
取り付けの不安が無くなりました。
本当にありがとうございましたm(_ _)m
有益な情報有り難うございます。
当方、自転車初心者で助かります。
ところで質問があります。
タイヤの周長を1667mmにする、
というのが分かりません。
1667/π=530.6
√530.6=23.03
で、r=23.03mm
となりますがこれはどこの長さでしょうか?
何か計算式があるのでしょうか?
教えて下さったら有り難いです。