海上自衛隊で使われてるカレールーって、結局どこの製品なの?
みんな大好きカレーライス
テレビのカレーライス特集などで海上自衛隊のカレーレシピが紹介される事があります。
今日もNHKあさイチ(2019年2月7日放送分)で呉基地のカレーを紹介していましたし、以前日本テレビ系の鉄腕ダッシュで館山航空基地と潜水艦「ずいりゅう」のカレーを紹介していた際には、私もレシピを参考に再現に挑戦してみたりもしました。
ただ、いずれの場合も隠し味に何を使っているというような話は詳しく放映してくれるのですが、肝心のカレールーに何を使っているのかは紹介してくれません。
カレーの味を決める大事な要素ですし、せっかく作るなら出来るだけ元のレシピを再現したいものです。
限られた情報からではありますが、使われているカレールーを推測してみたいと思います。
海軍の伝統としてのカレー
海上自衛隊のレシピを紹介しているサイト「艦めし」では様々なレシピが紹介されています →こちら
どのレシピを見てもルーについては「業務用のカレールー」「市販のカレールー」「市販のカレーフレーク」程度の記述しかありません。また中にはルーは使わずカレー粉と小麦粉を使って作っている物もあります。
歴史的に見ればカレー粉で作る方が伝統に沿った作り方ではあります。明治41年発行の「海軍割烹術参考書」にて記載されたレシピが「海軍カレー」の始まりだそうで、当然カレー粉を使ったレシピです。この当時、既に日本メーカー「大和屋」(現在のハチ食品)からカレー粉は販売されていましたが、まだカレールーは販売されていません。(ちなみにハチ食品といえば業務スーパーのカレーでおなじみですね。あまり味の方は評判がよくありませんが・・・)
しかし現在では様々な基地や艦艇でそれぞれのレシピがあり、さらに同じ基地でもその日の調理担当者によってレシピが微妙に変わってしまうことも普通だそうです。
つまり、どこのカレールーを使っているかは担当者しだい。どこの製品を使っているかを確実に特定するには、その基地の調理場に行って直接聞くしかないわけです。
完全再現を目指すのはかなりハードルが高いということになりますが、逆を言えば、そのへんはあまり気にせず自分で好きなルーを使っても良いということだと思います。だってオリジナルの方だって担当者で味が変わるっていうんですからね。
とは言ったものの・・・
それだけでは話になりませんのでテレビ番組やネット上の情報から使われていそうなメーカーにあたりをつけてみます。私が得た断片的な情報をならべると・・・
- 館山航空基地では4種類の市販のルーを入れている
- 潜水艦「ずいりゅう」では市販のカレーフレークをつかっている
- 市販されていない自衛隊用のカレー粉がある
- 呉基地の厨房の映像に写っていたルーは固形タイプだった
- 「ワタナベ食品株式会社」は横須賀基地に納品していると明言している
- 潜水艦「こくりゅう」ではS&Bディナーカレー(固形)を使っている
- 潜水艦「いそしお」ではS&Bのカレーフレークを使っている(銘柄不明)
- テレビで紹介しているようなレシピは「接待用特別レシピ」であって、普段作っているカレーは普通に作ってS&Bゴールデンカレーを溶かしただけの普通のカレー(苦笑)
最後のゴールデンカレーの話は元調理師の方のコメントを見つけたものなのですが、妙に説得力を感じてしまいました。そんなものかもしれませんねぇ。
自衛隊用のカレー粉は一般流通していないようなので入手は難しそうですが、ワタナベ食品さんは通販もやっていますし、S&Bの製品は普通に購入できます。
というわけで、とりあえずの結論としては、
- ワタナベ食品株式会社の旭カレー
- S&Bのディナーカレー
- S&Bのゴールデンカレー
の3つが最有力ということになりそうです。この中から好みの物を使えば良いのではないかと思います(また情報があれば追記します)